た(13)

 
 
 

 [92] 千葉埼玉二大大森林エリア  ≪ちばさいたまにだいだいしんりんえりあ≫  [地域名] 

  百獣の王森。双王森。
旧埼玉、旧千葉。
旧埼玉全体から旧千葉の北部まで広がる大森林エリアを指す。
森の中には大災害後から人類と共存するようになった獣人なども多く存在し彼ら特有の街や村も存在する。
黒山三滝に本社を置くシャーマニズム的なカルト、ラナ・アレーナ。
天覧山を本山とする獣の王など獣人貴族達で信仰される王秦会が二大カルトとして主軸を置きつつ乙女天神の信仰も広がっている。
有名所は旧忍城址に存在する虎崩閑や名栗湖の乙女天神社の水御陵など。
人の村でも獣人達の姿を見ることも多く、悪魔という共通な敵に対する共存性を確立している。
森の6割は未開拓も多く、有名な魔女の名も不明。


 

 [87] アイタイラント ≪あいたいらんと≫ [人物名]

  瞳の暴君。大公の影。
ダークオブザーバー。魔眼の王。
夜城地下最大の闇組織。ヴェールドソサエティの当主。
姿容姿は一切不明。大公の別の姿とも云われる人物。
夜城設立当時からの組織でありアサシンギルド、盗賊ギルド等の元締め。
高名な魔女であるとか貴族であるとか噂は多いが真実は幹部である者たちでさえ知らない。
ただひとつある確かな信憑性のある噂では、ジューダスユニットを持つひとりだと云われている。

 

 [80] 等価交換≪とうかこうかん≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  対価交換。
絶対律。世界律。世界の理のひとつ。

魔術の世界における基本原則。
世界におけるあらゆる、事象、存在、結果は、すべてにおいて対象の事象、存在、結果によって両立しているという魔術基礎理論。
簡単に言うならば、この世に既に存在する物は別の場所から持ってきているとも言え、何かを得るためには何かを失うというのが絶対法則となる。

魔術が万能に見え、一見無から物質を作り出したりしているようでも、其れは、使用する領域、失う対価というものが正確に決定されている。
逆を言えば、性質の違う物を作り出したり失う対価以上のものを得ることは不可能ではないがリスクが生じる。
必ず、原材料となる対価が必要であり、其の対価に見合う存在を物質の構成元素や特性として得て其れを分解、再構築するという段階を経て魔術は作られる。
其の際に、構築式に誤りがあったり、対価以上の物を錬成/構成しようとすると多くは失敗を促し、時にリバースと呼ばれる現象が起きる。
リバースはマナリスペクトとも言われ、其れが起きると術者に多大なダメージや変化を及ぼす。
また、対価を支払ったとしても余にも他に広がる影響力が高い場合は、其処に抑止力と呼ばれる力が発生する。

協会統計では、世界において最も魔術を引き出せる存在である魔女、魔術師はこの対価を特に気にする。
力のある魔女や魔術師は、己の力における影響力を常に考え抑止力を呼ばない程度に力を振るおうとする。
其処に無償という結果は存在せず、また他者の領域に対しての不可侵侵入を特に避ける傾向が強い。
此れは各場所、空間での支配権と言うものが土地の所有者のように決定されているために他者の領域に介入することが大きな対価を必要とするためであると云われる。
領域侵入という影響は、自身とは違う異なるマナを消費しなければならないために、魔女同士はこの互いの領域干渉を避けるのが定例であり其れを打ち破ることは全面的な領域奪取や争いを意味する。
なお、この所有領域の限定具現化空間が固有結界と言われる独立個別構成領域である。

 

 [79] 東京湾岸エリア  ≪とうきょうわんがんえりあ≫  [地域名] 

  蓬莱地方。九龍城。
旧東京湾。横浜。
旧東京湾沿いのベイサイドエリアを指す。
有名な場所として、新宿夜城に似た多数の売買が行える九龍城、古代古墳跡地のある関帝山、乙女天神と仲のいい葛の葉神社などが存在する。
湾岸部には多くの村や集落などもあり漁業を営む人々が多い。悪魔の存在に怯えながらも雇われている冒険者なども多いが危険率も高い。
有名な魔女は8名が確認されており、其々が山、社、島などを領域所有することから蓬莱八卦とも呼ばれている。
主な交通手段としては徒歩でも行き来が可能だが、途中で悪魔の支配する品川ツインタワーを通過しなければいけないのがネックとなる。
其のため旧浜離宮地下道を使うのが碇石となるが、其の危険率も低いわけではない。

 

 [57] 千代・閃華 ≪ちしろ・せんか≫  [人物名] 【魔】【特教】

  若くして男子、千代(チシロ)は雲隠れ正陰の一番弟子であり、その留守を預かる名工の一人。
女子、閃華(センカ)は乙女天神の九十九巫女の一人にして、朝霧の隠れ里の守護役の一人である。

千代は筋骨逞しく大柄。人当たりや人柄が良く、話好き、と。体躯は兎も角性格は大よそ職人のイメージからかけ離れている。
閃華は小柄で華奢。無口で無愛想、かつ普段は、千代が作った、黒金の全身装甲千早、という謎の装備に身を包んでいるため、姿は愚か、容姿や表情、性別すらも謎のベールに包まれている。というか、ロボっぽい。
この二人を中心に、朝霧の隠れ里は運営されている。

 

 [50] 第一期 ≪だいいっき≫ [組織名] 【秘】

  初代。第一期生。S級生徒。二十四の瞳。鐘城の目。
学園長と理事長でスカウトしてきた学園創立に契約をした一級特別生徒の魔女を示す。
主に、一期生もしくはS級特別生徒という記載をされている。
何れも高い経験値を所有する魔女か大魔女。
生徒総会設立時以前までの魔女たちが多く、其々が担当する役割や学区内地域などを担っていた。
現在、学園記載記録として記述されているのは以下の銘。

【鐘城】、【明星】、【糺紫】、【銀彗】、【深淵】、【鮮血】、【魔血】、【錬成】
【神威】、【朝霧】、【緋色】、【冥京】、【騎王】、【聖痕】、【絶英】、【蒼穹】
【黒蘭】、【純白】、【喪失】、【乖蘭】、【銘不明】、【銘不明】、【銘不明】、【銘不明】


強行処分退席記載:【明星】、【深淵】、【鮮血】、【魔血】、【錬成】、【冥京】、【黒蘭】
抹消記載:【糺紫】、【銀彗】、【純白】
席退去記載:【喪失】、【絶英】

これらの情報は、図書資料室の禁忌貸し出し不可の資料室に置かれているため一般の人の目に触れることはない。
アトーエンナでは3レベル保持の情報に当たる。

 

 [40] 遠熾記念会館 ≪とおさかきねんかいかん≫ [建物名] 【秘】

  黒薔薇館。エルザの庭。とおさか先生宅。
湯煙秘湯。

学園敷地内の片隅にある古い洋風建物で、かつて、遠熾特別教師一級長が研究主任が其の功績を称えられ、与えられた建物であり、魔泉地のひとつ。
八大魔術研究、特に、オルタレイズの【永続】についての魔術研究が行なわれていた施設。
宿泊施設、教室、特別実習室、あろうことか地下温泉まであるらしい。
敷地内の中庭には、黒薔薇の庭園があり、中心にマナを蓄積した【エルザの十字架】と呼ばれるアーティファクトが置かれ、他にも多くのマジックアイテムの研究などもされていた。
学園の現在のシステム魔方陣の殆どは此処で開発されたが、22年前に、とある実験中に魔術暴発を起こし、施設内部の一部が炎上。
不幸な事に、完全防衛シェルターとして機能していた施設は、内部から脱出する事は適わず、何人も寄せ付けないままに死の連鎖を起こし、結果、99人の特別生徒と、遠熾メイジスターを失う大惨事となった。
事故後は、白の魔女の意向により閉鎖。現在は中庭を含め閉鎖されている場所ばかり。
生徒立ち入り禁止区域の中にあるために、月日の経過も加え存在を知るものは少ない。
当時、研究に携わっていた魔女は、黒、白、糺紫、浅葱の4人(浅葱は2人で1人計算)。

 

 [39] 高徐 ≪たかみち≫ [名称] 【魔】【協】

  日本を代表する名門魔術師家系の一角を担う御三家のひとつ。
主軸管理は、地脈霊地の管理、設営、構成の魔術師家系であり、霊地の管理者。
霊形【レイケイ】と呼ばれる、土地の魔力集合体であり其の土地の柱と呼ばれる存在の擬似生命体を作り上げる秘儀を持つ。
大災害前の時代は、管理する霊地を儀式の場/祈願の地として国に提供していた。
古い歴史を持つ魔術の名門だが、古来日本の術師家系である土御門や安部のように土着の霊術を有しているわけではない。
血統操作も行なってはいるが、画期的に其の血が、永く継続されていた理由には訳がある。
族外の血の混合に関しては、強力な人外の血を混ぜ、其の魔術刻印を磨いてきたと言われている。
事実、一族の血統の者は、『強制』、『誓約』、『浸透』という強い独特なシンボルマジック(紋様魔術)を使える特異能力を有する。
魔術特性は上記の3種に加え、転換。力の蓄積、流動、抑制を得意とし、魔眼持ちではないが、近い瞳術を得意とする。

一族のアドバイザーとしての魔術師は、協会で精神魔法理論の祖とされる、9大魔術師のひとり、メルズィス・ヨハン・ゴーデルマン。
高徐の血に何を感じ何を与え、何故弟子のひとりとしたかは、未だ、謎とされる。
数多くの弟子をもつ魔術師は、必ずしも弟子であるものには、秘術のひとつを授けると云われていただけに高徐の一族にもなにかしらのモノが与えられた可能性は高い。

 

 [34] 大魔女キャロル ≪だいまじょきゃろる≫ 【人物名】

  本名不明。
ミトラ神官長。預言者。大霊の巫女。
アルカディアの神官長であり巫女でもあった魔女。
当時のアルカディアの統治者である聖王カイゼル及び其の子息を魔術にて殺害したとされ、容疑にかけられた魔女は、絞首刑にされた。
其の際にミトラの結界を≪緋文字≫と呼ばれる禁呪にて打ち破ったと云われ、直属の3人の弟子を含め、キャロル派の神官も多数、総勢約200の神官が絞首刑に為っている。
キャロル絞首刑の90日後にアルカディアを滅ぼした【凶獣】”九尾の狐”は、キャロルの祟りとも当時は伝えられた。
死した後も、数多くの逸話を残した魔女であり、其の弟子はいまでも生存しているとも伝えられる。

 

 [22] 特別教師 ≪とくべつきょうし≫ [名称] 【秘】

  鐘城の槍。魔女・悪魔憑きの長。
選別されたディスエイブル。
鐘城十聖学園のメイジスター。
階位は、サード、セカンド、ファースト、スペシャリテの四つ。
与えられる力と義務は階位が高くなるほど求められ高くなり、特にファーストの座席は特殊な位置合いとも呼べ学園の顔とも呼べる。
逆に言えば二級以下の教師に関しては学園は生徒を指導し導くための指導者としての力しか求めてはいない。

混沌とした時代の中で学園の生徒の事を第一に考え人である前に教師であると言う前提精神と行動が求められ、教師は生徒を第一と考え時に生徒の為の道となり礎となる。その対価として学園長は力を授け与える。
個々の感情というものは上へ行くほど制御され殺さなくてはならない。
常に高く広い視野を視ていられる事が要求される。
かつては、一級のメイジスターの中だけ、他のメイジスターを束ねるグラン(グラネス)の位を持つ特別教師一級長(グラン/グラネス)とも呼べる席と副長とも呼べるサラン(サラネス)の位が存在した。
他のメイジスターを束ねる役目、他のメイジスターの精神的支えや指針となり道を率先して作るのと引き換えにこの二名だけにはメイジスタッフの代理として特別な魔具と術式を授けると言う。
設立当初の一期のファーストメイジスターの数は七。当時のメイジスターでいまなお席を持っているものは一人も存在しない。

 

 [20] ディスエイブル ≪でぃすえいぶる≫ [名称] 【協】【魔】

  先天的能力者。
起源覚醒者の模造。律の雫。
災害後に急速に増えた人種であり生まれながらにして魔力回路を持つ人類を指す。
ただし、魔力回路の起動は個人差があり通常の魔術師たちと比べ事故的な経緯で回路が起動するものもいれば生まれつき肉体能力が高く回路が起動しているものもいた。
共通しているのはいずれも魔力回路の限界値がある一定値にされていることである。

また、中には魔術的見解を持たず覚醒するものも多くかれらはその力を使い質の悪いそして厄介なアウトサイダーとなった。

災害後、かれらにいちはやく目を付けたのが各宗教組織である。力の使い方を知らないものたちを先導し力の解釈を教え込ませ目的をもたさせる。そして育成された彼らはそれら宗教組織の力となり結果、その規模を拡大させていく。中には己を頂点とし団体を作り上げるものもいれば、そういった人体改造の成長の過程で回路を弄られ壊れるものや、より強力な段階まで魔力回路を増やしていけるものも存在した。
災害後の今、世界で一握りとはいえかれらの力が多く求められていると共に不幸な事件で命を落しその貴重な命を消していくものも多いのが現実である。

 

 [18] テレサロッジ ≪てれさろっじ≫ [建物名] 【秘】

  テレサさんの家。温泉郷。
銀の魔女の隠れ家(避難場所)。
学園から転移魔方陣を使用した先の世界にある学園施設。
とりあえず、この人がいれば外的は問題ないと判断されてか他の人員や戦力は一切派遣されていない。
ロッジはひとりで切り盛りしていると言われているが実は謎の屋根裏部屋にはもうひとり住んでいる。
管理人とは旧知の仲でもある銀の魔女が現実逃避としてたまに足を運び部屋を提供してもらっている。
同様に気晴らしの為か緋の姫も我が物のように足を運ぶ。生徒会自体はさる目的の為にその拠点としてよく宿を利用する。

木造二階建て。一階は正面玄関を潜った先のロビー、談話室、食堂、管理人室、台所。ロビーには3mのイエティの燻製(実はゴーレム)が置かれていて地下室への階段も見える。

談話室は大きな暖炉が置かれていて揺り椅子もあれば寛げるようなふさふさの絨毯も敷かれている。談話室には自家製クッキーと紅茶のティーポットは常に置かれていて自由に飲食可能。ロッジ内の照明は蝋燭やランタン。管理人室は廊下奥にあるらしいが其処へ通じる一本廊下は照明もすくなくそこはかとなく暗い。他の部屋もないらしく長い廊下が続いている感じだが途中大きな姿見が壁にかけられていてワームホールにもなっている。

[二階説明]:
一階、管理人室へ通じる一本廊下と逆位置の廊下は広めで照明も明るい。二階へとあがるゆったりした螺旋階段を上れば左右に広がる通路と開けた小さなスペース。ソファーが置かれていてちょっとした休憩にも使え、無論階段下の方も覗ける。左右の廊下は右側が男子用、左側が女子用の部屋になっていて主に学園生徒たちの為に使用される。

[ロッジ正面説明]:
ロッジ正面玄関は階段を上った先にあるので階段横にはオープンテラスのようなバルコニーがある。バルコニーにはテーブルや椅子が置かれているので晴れている日ならば其処で寛ぐ事も可能。ロッジ周辺には露天風呂へと続く小道とスキー場へと続く森への道、森とは逆の方向の平原へと続く道が存在する。また、近くには転移石の置かれた石のストーンサークルが置かれていて学園から現れる場所も帰還する際の場所も此処になる。この場所からロッジを見ると三角屋根の最上部に屋根裏部屋らしき部屋がある窓が見えるのがとても不思議。その窓は何時もカーテンが掛かっているけれど実際には存在し住人もいる。

[食堂説明]:
広めの食堂には大きな暖炉と長い四角いテーブルが置かれている。厨房への入り口も見える。滞在中の食事は此処に用意され、食事は朝、夜の二回が基本でいずれも管理人の手作り。ただし、厨房は立ち入り禁止となっている。食事の種類はパン、スープがメインの西洋料理。一年中全食に自家製のウインナーがつくのはこだわりで、スープは様々なもの、肉料理、魚料理は夕食のみでデザートも日替わり自家製で同じものは続けないのがこだわり。暖炉の上には銀のウィザードローブに着込んだ【銀慧の魔女】の肖像画。窓側の窓上の壁には【銀慧の魔女】のウィザードリィスタッフが同様に飾られている。

 

 [9] 使い魔 ≪つかいま≫  [名称] 【特教】【魔】【協】

  魔術師が使役する分身。
基本的には個人の身体で蓄積できないマナを受け持ったり、なんらかの用事が発生した際に代わりに派遣したりする役割を持つ存在。

学園では2級以上の特別教師が所持を許される。
創造は基本として、主である魔術師の肉体の一部を移植して生み出す為、主に影響があれば使い魔にも影響が生じ逆もしかりである。

猫や犬や鳥などの小動物が選ばれる事が多いが、これは支配するのにかかる魔力を考えるとコストパフォーマンスの面で大抵の魔術師達にとって都合がいい為であり、中には目的に沿った形を優先して創造される場合もある。

学園では特別教師の席を担う際に個人の希望が聞かれ其れを元として学園長が創造する。

構成手順だけで判断すれば、人間を使い魔として使役することも可能ではないが、当然その場合小動物を使役する場合に比べて大量の魔力を消費する。よって並の魔術師にとっては大きな負担となる。使い魔と魔術師の両者はラインと呼ばれる因果線によって結ばれている。通常はこれを介して魔術師の能力が使い魔に付与され結果、五感等の意識共有も可能となる。