一覧(新着順)(122)

 
 
 

 [122] 甲府 ≪こうふ≫ [地名] 

    呪術都市。別名第三甲府。
長野(半分は夜城側)、富山、山梨が領地。
信玄結界という結界を張っている呪術都市。古い歴史と京都からの呪術力と上野から科学の融合した都市。
カエデの木がシンボルで町には多く植えられている。
都市のマークは黄金のウグイス。富士桜の名所街でもある。
一番の名産は信玄蕎麦。健康、滋養、豊胸に効果があり美味しさと美容を兼ね備えた完全食として有名。他の名産としては以下が有名
・甲府味噌
・信玄米
・皇蒲萄(赤紫のぶどう)
・甲州ワイン各種
交通機関はバスと人力車が主軸。バスは専用高速バイパスがあり国道はバス。他は人力車が多く使われている。家屋は純和風建設が多いが杜王町は西洋建造物も多い。新宿に次いで魔女の数が多く、広大な面積は伊弉諾市の約6倍、四方が山に囲まれ結界強度の高い城によって難攻不落な巨大都市となっている。
甲府には甲斐二十四将と呼ばれる24人の魔女、準魔女がいて其のトップ5人は甲陽五旗と呼ばれる御城と呼ばれる冠名を持つ魔女がいる。
二十四将は入れ替わりが激しいが鶴姫以下甲陽五旗は変動がない。下甲陽五旗の冠名は以下。
【真我】【天慧】【鏖滅】【刹那】【旭光】
古墳、城が多くあり、鶴姫と呼ばれる甲府最大当主のいる甲府城をはじめ、躑躅城、韮崎城、積翠城と言われる4つの城があり其々が強い魔術結界構築システムとなっている。

異能力学校は錬府女学院と呼ばれる中高一貫教育の女子学。ただし女子学なので、男子生徒の異能力者の通う教育機関はない。
そういった彼らは支倉高校という所へ通うがこの高校は普通高校で異能力者の学園ではないために通信制の呪術高専に登録をしている。なお呪術高専は京都にある呪術専門教育機関である。他に一般大学だが無線教育の強い情報通信大学が存在する。これらの教育機関施設は山間に広がる杜王町にのみ存在する。杜王町は他の市内の区域と違い西洋文化がはいるモデル区画になっており自由を基調とし唯一魔女の非管轄区域になっているため移住資格が取りやすいために他地方からの移住者が多く人気がある。
他の区域は魔女が管轄管理しているが基本他の管轄区域に他区域の魔女が干渉することはまずない。街の制度は伊弉諾に似ているが魔女が平地。しいては城に住んでいることもあり直接政に関与してくるあたりも特色である。市の行政は上野や伊弉諾のように支局も存在しており、議員などは甲府官邸院という所に所属している(国会議事堂のような場所)
甲府は大災害後に権威と力が残る海外複合企業と上野の協力で複合研究機関が作られ、大きな敷地面積を持つ合同研究施設組織区域が存在する。其れが甲府人口進化研究所[Artificial Evolution Resea rchInstitutete]通称AERIである。此処では、未踏破・極限領域における戦略的・革新的な提案・基礎研究等が行われており施設内研究機関には、甲府メビウス研究所、第4研究所、第1研究所 ムラサメ研究所、甲府桜研究所等、極地研究所がある。

 

 [121] 聖女アリウェスア ≪ありうぇすあ≫ [人物名] 【秘】【協】

  クムランの聖女。聖母マリアの分身。ミトラの影。
階位第七術の巫女。神界術式聖女。闇の聖母。受胎戴天の大魔女。

元々は大災害前の最も強い信仰。現ミトラの前身になるような宗教キリスト教の母体クムラン教団時代の一派アリウス派という宗派にでてくる聖女の名。
アリウス派はキリスト教の三位一体の正三角形を神を頂点にして固定した存在の思想の考え。
聖女アリウェスアは其の逆▽の聖文字の使い手。父なる神の力を行使する力を持つ聖母の基幹を因果として固定した存在。
この聖女の前では神も聖霊も従わせる存在になる。
大災害においてキリスト教が消え。ミトラ教が世界の代器となった際。ミトラが覚醒していない時期に世界に現れたという終末の聖女。
6獣と呼ばれる聖霊を使役し聖人の少年を連れ4つの聖杯を持つ。大災害の星傷を癒していったと云われる生きた奇跡。
両指すべてに神宿混合の指輪を嵌め12の奇跡を望むがままに行使したと云われる。


一説には其の身体は髪の毛一本でも奇跡を起こすと云われ、其の血は竜をも殺す毒、吐息は死者をも起こす声ともなるとも云われ、其の名は聖ミトラの覚醒と共に姿を消した存在ではあるが聖ミトラと同一視する偽書等も古ミトラには残されている謎多き聖女。
ミトラ正史から抹消された存在でありながら、魔術協会魔女紳士録には受胎戴天の大魔女として同名が序列一位希特階位に記載されている。


 

 [120] 遺物 ≪いぶつ≫ [魔法用語] 【魔】【協】

  アビスの中だけで発見される特殊なマジックアイテムの総称。其々不可思議な性質を持つ。遺物加工品や原生生物加工品も遺物として扱われる。価値に応じた等級があり、四級から一級、特級遺物に分類される(探窟家が秘匿して公になっていない遺物の等級は、推定や等級不明)。遺物は競売にかけられ競売名という形で名前が付けられている。白笛探窟家でも所有が認められているのは一級遺物までであり、特級遺物の所有は違法。低級の遺物も海外では高値で取引され、特級遺物ともなると、国同士のバランスにすら影響を与える。それ以上に希少な歴史的遺物は「奈落の至宝(オーバード)」と呼ばれるが、その存在が公にされることはなく、半ば都市伝説的な代物として語られる。
特級遺物は事実上アーティファクトクラスのものであり概念武装クラスのものが確認されているが1級遺物にもアーティファクトに該当するものが存在する。

 

 [119] アビス ≪あびす≫ [魔法用語] 【魔】【協】

  HollowWorld。空域の世界。中空世界。ナインヘルの最奥。

主軸の入り口はレビス緊急避難オールドシステム内南海隔離システム[ベオルスカ]の孤島で発見された直径約1000メートル、深さ不明の縦穴が正式な入口とされている地下位相。アビスは特異な生態系を持ち、また現世人類の其れを遙かに超える技術で造られた人工物である「遺物」を数多く眠らせている。穴中に特殊な力場が存在するため地上からの観測は困難である。縦穴は途中で何度か横に大きく広がっており、深界二層、四層、五層の広がりはアビスの入り口のある島自体より広く、五層に至っては果ての見えない広大な海のようになっている。さらに、深層と地上では力場の影響で時間の流れすらも異なることが確認されており、深層での数年が地上での十数年の時間の経過となりうると予測されている。
アビス下底部からの上昇(つまり地上への帰還)を試みる探窟家は「上昇負荷」、通称「アビスの呪い」と呼ばれる事象の影響を受ける。比較的浅い深度においては、上昇負荷の影響は軽い目まいや吐き気などに留まるが深層に行くほど帰路にかかる負荷は重く激しいものになり、七層以深において上昇負荷は探窟家に「確実な死」をもたらす。上昇負荷には「呪い」の効果に隠れているが「祝福」と呼ばれる効果があり、何らかの方法で「呪い」を回避すると、新たな感覚の獲得や肉体の強化(獣化)、「呪い」の軽減など探窟を進める上で有利に働く変化を得られるとされる。
地球。協会指定星域[タイプアース]状の地上部位の何処からでも地下の先はこのアビスに繋がっていると云われている。最奥は星の玉座。太源の源があるとされ多くの魔術師が探索者として向かう魔術師たちの目指すエンドコンテンツのひとつ。
中間層より下は基本戻れない一方通行層であり、暴食の魔王。オークの神[オーカス]、太古の巨人。旧き大神[ユルミル]を含めエントロピーの領域の最上位支配悪魔たちの住処。領域でもある。
途中ナインヘル、リンボ、冥界等とも繋がっており。通常ルートは幽世を通して入る形が一般的。

協会の認識では、アビスは中空の世界として地球という星のための生きている「文化博物館」として機能し、表面世界で絶滅の危機に瀕している文化や人種を永遠に保存している場所だとも認識されている。
レビスの際はアビスの賢者の指導の元、この中空世界は避難場所としても使用されている。其れ以来、ホロウワールドは、文化や、絶滅した種のための広大な避難所の一部となっているがアビスの呪いによる負荷の低い上層部位だけの話である。
地球史上最も最古に絶滅した王国であるブラックムーアもまたアビスの何処かにあると云われている。
其の名残として悠遠の文字(ビヨンドグリフ)で描かれた遺跡等も多く存在する。

アビスの探検調査に最も功績を出している魔術師、魔女は[アビスの賢者]と呼ばれ現在までに10名の登録が確認され[白の十賢者]とも呼称される。
彼らは[白笛]と呼ばれ最高位の探窟家でもあり白笛は「奈落の星」とも呼ばれ、また各人ごとに「○○卿」という異名が付く。
言葉の通り笛のようなアーティファクトを所有し。其の恩恵として中間層の行き来を可能としている。

 

 [118] ビースト ≪びーすと≫ [魔法用語]  【秘】

  ビースト(Beast)とは七つの大罪を内包した人類悪。人間の獣性から生み出された、災害の獣どもの総称。
ビーストの形は一つではなく、獣性に親和・適合した存在がビーストになるという前提がある。
人間の獣性によって生み出された人の大罪の起源を糧にした大災害であり、人類と人類の文明を滅ぼす破滅の化身。
文明より生まれ、文明を食らう災厄の獣たち。人類の原罪が生む自業自得の死の要因。
人類の自滅機構(アポトーシス)でもあり霊基のルートとして9つの存在が確認推測されている。
人類が最も影響をうけた大災害[ルビス]もまたこの獣のひとつ(第二の獣)である。

協会の禁忌単語としては[人類悪]人類史の中で人類である限り出てくる悪という定義
人類史に留まる澱み。いわば、人類其のものの汚点で人類を滅ぼす災害。此れは人類が発展するほど強くなる人類種の癌細胞そのもの。

かつての救世主が贖った人類の大罪のような単なる欲望や悪意といった個人的で一過性のものではなく。人間が人間であるが故に犯さざるをえない悪癖であり、
そして、どうしようもなく人間を人間たらしめる性質そのものが抱える普遍かつ根源的な罪業たち。
全人類が内包しているであろうこの大いなる悪には誰も克つ事はできず、知恵を人類が捨てられないのと同じく、悪もまた捨てられないと云われる対価悪として位置づけられる。
しかし発現の予測と回避は十分な時間と用意があれば可能であるとも云われ。其の結果が今の存続する人類になる。

現在魔術協会にて観測登録されている個体は9つ。
同類禁忌用語として神祖と呼ばれる最上位準現象個体があるが其方は個体数が26と数も多い。人類悪と比較される際には真災厄、準災厄と区別される。
個体として肉体を持った時点で現界受胎した場合は神に近いながらも討伐は可能とも云われ現在も魔術協会では準最大級研究題目として特務機関が過去も現在も設置されているが研究中に事故消滅するケースもある。またこれらの研究機関はロンドン塔の他にエジンバラ等他現在では仲たがい気味な協会関係の中で唯一共同研究機関が存在存続している稀有な施設にもなる。


第一の獣
人間が生み出した人類史をもっとも有効に悪用した大災害
人類悪のひとり 憐憫の理を持つ獣 獣性は人が人を哀れみ失望する奢り ソロモンの小さな鍵 柱の王

第二の獣
人間が置き去りにした人類史に最も拒絶された大災害
人類悪のひとり 回帰の理を持つ獣 人類が次の段階に進むために乗り越えなくてはならないはじまりの女 原初の魔女 ルビス

第三の獣
個人が到達した人類を最も端的最短に救う大災害
人類悪のひとり 愛欲の理を持つ獣 人類七十億の命を使い、ただ快楽のみで人間を救おうとした魂 堕呑の聖女 黒菩薩

第四の獣
神魔が成り果てた人類を最も広範囲に救う大災害
人類悪のひとり 強欲の理を持つ喰人の獣 自らの愛ですべてを満たすため、宇宙を燃やすほどの愛欲を人類に振りまく死を超越したモノ 死嘲の声 喰種王

第五の獣
人間の欲望、其の競争と成長を糧とし、相手より強くなる性質を持つ災厄の獣
人類悪のひとり 比較の理を持つ獣 人類社会でのみ其の有毒性を発露する獣 鏡の魔獣 霊長の殺人者

第六の獣
人類の罪業を杯に貯めんとする膨らまし増大させる初原絶対悪の大災害
人類悪のひとり 欺瞞の理を持つ獣 聖杯の真の所有者にして、飲み干す者。徒波の彼方より来る黙示録の獣 竜魂の徒 赤瞳の妖妃

第七の獣
人類の発展によって生まれた業、其れによって生まれる原獣の大災害
人類悪のひとり 愛玩の理を持つ獣 業と罪という生きるための対価を最大限に利用して成長する獣 享虐の獣 千狐の徒

第八の獣
人間が呼び起こした、人類史を最も堪能する大災害
人類悪のひとり 暴食の理を持つ獣と云われているが他は不明 

第九の獣
災害の獣を束ねる人類悪の終局。ナインロードとして八つの悪尾を持つ人類を統治する大災害
人類悪のひとり 孵化円環の理を持つ叛逆の獣 人類の大罪を大源に座して待つ最後の試練 混沌の玉座 ケイオスクリムゾン ビーストロード

 

 [117] 根源 ≪こんげん≫ [魔法用語]  【秘】

  根源の渦。
根源とは、魔術次元論の頂点にある力。混沌の頂。魔王の玉座。世界樹の葉幹。円環。混沌の神座。アビスの底。幽世の座。
外宇宙であるアウタープレーンの外。時間軸の外側に存在し。世界の過去、現在、未来の可能性と出来事をすべて記録する場。
世界と世界の裏側とは対照的に世界の外側とも円環の理とも呼ばれる。
英霊の座に記録されている魂を含め、魂のすべての由来と死んだ後に帰る場所。
すべてを作ることができる神の座だとされている。根源へ至る道は真理の門である起源を儀礼通過するかガフの扉を抜ける必要があるとされるが、冥府。幽世の最深部にも其の道があるとも伝えられている。
魔術師の最終目標でも魔術を目指すものは此処に到達することを至高の目標としている。
ただし。其処は絶対的なオドの位相でもあり。根源の渦に直接接した者で世界に戻った者はいないと云われている。
接した者は即座に消滅され、人魂は戻るのか、根源に吸収されるのか、あるいはそれ以外の出来事が起こるのか、現時点では詳細は何も知られていない。

 

 [116] 起源  ≪きげん≫ [魔法用語] 【秘】

  魔術の禁忌の中で最も旧く最も大事なもの。
もっとも古く最も大事なゆえに忘れられ最も重要であることから教えにも登場しなくなった事象。
起源と呼ばれる概念。真理の門。原初属性回路。
世界のあらゆる存在が持っているとされる原初の方向性。原初の始まりの際に与えられた方向付け、または絶対命令。あらかじめ定められた物事の本質。
核となる律の中の律。魔術の中心の原点。存在の絶対命令。
根源の渦という混沌の中で生じた絶対的普遍的衝動。この混沌衝動を魔術世界において起源と呼ぶ。
無生・有生を問わず全ての物事は、抗えない宿命としてそれぞれ何らかの方向性を与えられて存在している。
個々の人間もまた、知ろうが知るまいがこの方向性に従って人格を形成し、存在意義を持つ。
稀ではあるが、起源を複数持つ、或いは後天的に変化する事例も協会では確認されている。魔術属性が魔術の根幹を成すならば、起源は存在の根幹を成すといえ、起源が強く表に出るとそのまま魔術属性になる場合がある。
通常はこの起源に気が付くものはいないし自覚もできない。だが、自らの起源を自覚し、其れを覚醒させたものは其の限りではない。
そういった者たちは起源覚醒者と呼ばれる。


 

 [115] ミトラの盟友 ≪みとらのめいゆう≫ [群体名] 【魔】【秘】【神名】

  ミトラの盟友。六英雄。現神。
聖ミトラと共に7つの試練。9つの世界12の位相を聖探した者たち。
其々もイモータルクエストを達成し生きながら神となった現神たち。神知者になり地上に坐すものも存在する。
ミトラ同様聖具を幾つか所持する。
ミトラ使徒禄には以下の六名の名が記されている。

[順不同]
欺瞞残穢のイザベラ
臥王龍冠のロゼッタ
二律宿染のアンジェラス
聖母奈律のラナアレーナ
徒絶殻界のマキナ
唯我雲墨のフカ

 

 [114] アビスの6賢者 ≪あびすのろくけんじゃ≫ [群体名] 【魔】【秘】

  アビスの導師。冥府の賢者。強い意志と内包オドを持ちアビスの下層エリアに唯一足を踏み込んで生還したものを指す。
S級遺物の契約者となった六人の人物のこと。
遺物適合者。特殊な遺物の力をふるう代償として対価と制約を其々が課されている。

中には神知者の血縁、弟子なども含まれる。

 

 [113] 律者九侯 ≪りつしゃくこう≫ [地名]  [群体名] 【魔】【秘】

  四鍵柱の基。9本の鍵。九鍵柱。九天九下。管理の木。律者九侯。

[111] 四鍵柱 ≪よんけんちゅう≫の記述、云われを含む最古の冠名。
四鍵柱を含み正式には以下の9つの冠名が存在するとされていてこれらは現存する魔術属性に呼応しているともいわれるが、セフィロトにも同視同格されると比識される。
四鍵柱はいずれも現存し其の活動が協会より認識されている現存の英雄豪傑を指すが連なる5名の冠名は冠する者が現存するかは不明である。
四鍵柱以降の冠名のものは世界律を律する四鍵柱と力の幅と違いセフィロトになぞるならば過去未来現在の空間律も行えると推測されている。
注意すべきはかつて現存されたといわれる九鍵柱はいずれもレビス後に生まれた存在だということである。
レビス後に現れた位相。世界の移転を含めた大きな位相が崩壊し消滅する際に彼らの形跡もまた滅んでいる。
人類滅却位相移転の事象の裏で何が起きたのか。現在活動中の位相と滅びた位相の中に存在した古い神知者たちを知るものは少ない。

[属性記述]
渇望の嵐
征服の雷
疫病の焔
静謐の死
罪禍の氷
弥勒の塊
万条の無
逆理の陽
円環の虚

[九鍵柱]
渇望の銀巫
征服の轟騎
疫病の黒焔
静謐の聖竜
罪禍の裁者
千忌の冠帯
天壌の紅魔
至賢の静瞳
崩壊の律者

 

 [112] ラフレンシアの民 ≪らふれんしあのたみ≫ [群体名] 【秘】【協】

  古代種の子孫。巫女の一族。
リヴァエイブルの最後の生き残りを指すことが多いが、正確にはマナの制御を分割統治していた九人の巫女である大魔女を指す。
其々が特殊な魔眼とユニーク回路を所有し、滅びゆく最後まで抗戦しマナに制約と大呪を化したと云われる。

 

 [111] 四鍵柱 ≪よんけんちゅう≫ [地名]  [群体名] 【魔】【秘】

  4本の鍵。異界の英雄。天上四絶。律者。天命者。管理者。
魔術協会認定の魔術世界でのいきとし英雄豪傑を指す魔女、魔術師を指す。
世代襲名制であり、いずれを[渇望の銀巫]、[征服の轟騎]、[疫病の黒焔]、[静謐の聖竜]と呼ばれる冠名を持つ。
世界律を調整できる役目と力を持ち、唯一神知者にも影響を与えられる抑止と制止のセカンドワードを持つ。

 

 [110] 四神塚 ≪ししんづか≫ [地名] 

  英霊塚。四英雄墓地。魂塚。天下四絶のひとり。白城丘。
白い砂地の詰められた中に黒曜石の慰霊碑が置かれ、丘上に建てられている。
大災害後の能力者での悪魔討伐において中心的存在となって伝説的な活躍をした4人の能力者たちのひとり、白皇と呼ばれた英雄の墓標。
四英雄とは、[白皇]織 緋弦、[力王]カイ・ドウゲン 、[幻姫]梦 崩妍、[武神]ゼラ・クーゴウの4人を指し、天下四絶とも呼ばれる。
彼らは大災害後における立役者であり、いずれも彼らなくして今の時代はありえないとも云われる豪傑たちであり、大災害後のどの国、組織においても其の名は知れ渡っている。
魔術協会における四鍵柱が裏の英雄であればこちらは表の英雄たちである。
其の中のひとり、[白皇]織 緋弦は新宿で殉死したと云われこの塚が建てられている。
其の活躍において大公もまた感服し其の魂を安らかに眠らせるための大秘儀を行ったとも云われ、粋選黒曜の墓標は。今もなお静かに鎮座する。
また、一説によれば大公はこの塚に新宿において最も重要なものを共に封印してあるとも云われている。

年に一度、ローゼンタールは尊崇の参拝として赴くのが重要行事となっている。

 

 [109] シャトレー・章樫≪しゃとれーあやかし≫ [建物名] 

  新宿にある古くも30階建ての高層マンション。
10階から上は、エクストラルームとなっており、一室が2階から3階分のスペースを持つ高級マンション。
地下駐車場設備。Wifi完備。ギガネットニャル回線。オラクルプレミアム回線とネット設備も充実している。
セキュリティーは中の中。家賃は10階下と10階上では桁が違う。
一階には24時間営業のセイコーマートとツタヤ00というレンタルショップが入っている。
世界的に有名な日本の探偵である水無月探偵事務所は20階に存在する。


 

 [108] 新宿中央病院≪しんじゅくちゅうおうびょういん≫ [建物名] 【魔】

  メフィスト医院。魔術師メフィストの棟。
大災害後の新宿で最も大きな医院であり信頼性のある総合病院。
地下3階、地上12階からなる病院であり様々な設備を有している。
看護師はいなく白い顔の似たような顔つきの看護婦しかいなくどの看護婦も極めて身体能力が高い。
院長はメフィストと呼ばれる魔術師であり常に白いケープを着用。
死者をも蘇らせると“言われる”高度な医療技術を持ち、主医術と魔術に超絶の技量を誇るが、自らの患者以外には極度に冷徹な彼を、住民は畏敬を込めて「魔界医師」と呼ぶ。
内科や外科など通常医療の他に、心霊療法や魔術など〈新宿〉ならではの分野も扱う。
数え切れないほどの“奇跡”を起こしてきた実績の為、新宿における最大のVIPであり、彼の命を狙う事や、彼の医療行為を妨害する事、彼の患者に害を為す事は新宿最大のタブーとされる。
其の為、ある意味ではこの病院の患者は新宿で最も強固な守りの中にいるともいえる。

 

 [107] 貴族院≪きぞくいん≫ [組織名] 【魔】【秘】

  貴族上院。枢機卿の巣。メトセラの血族。公子の貴族。上位始祖会。
大公の下、貴族の権威、血族、家系を制御統括する組織機関。
貴族社会の秩序を作り上げた機関であり上は12人の枢機卿から設立されている。何れも世代の古い家系の血族であり中でも階位6より上の実力は高く魔女クラスだと思われる。各氏族参議、警史、家令も此処で決定される。掟は第一の掟から第六の掟までが作られていて、太古より此れを守っている。

始祖の血を継ぐ貴族種。能力では一般貴族たちを圧倒するエルダー種。
第一位から第二十位まで存在するが、上位のものは氏族を離れていたり、生存もわからないのでこの階位になっている。
第三位始祖のみ3人存在する。の権限が認められている。
発言力は第六位以上のみが有効発言となっているのが実質であり、過去に最高位の血を引くダンピール(半貴族種)が確認されているが、吸血鬼ハンターとして貴族院とは敵対している。
一説によれば、トラベラーズハットを被り、背には長剣を差し、胸には青色のペンダントをさげた黒衣の美青年であるとか。

 

 [106] 喰種種≪ぐーるしゅ≫ [群体名] 【魔】【秘】

  喰らうモノ。黒石の混沌。石の獣。石の樹。

第一殲滅外患種に認定されている回路持ち専用食人種である人と貴族の亜種である喰種と呼ばれる。
主な主食は回路者の躰。個体差はありますがおよそ能力者の4 - 7倍の肉体能力があるとされている。

食性が人肉のみに限定された肉食の亜人種。何時から存在していたかは不明だが大災害後に生まれた新しい種とされる。
反社会的な食性があり、通常時は人間との外見的な差異が無く、条件付きで交配も可能であるなど、限りなく人間に近い種。
其の反面、身体能力は極めて高く、数mを跳躍する脚力や素手で人体を貫く膂力を有し、程度の軽い擦過傷や切傷であれば一瞬、骨折でも一晩程度で治癒する回復能力を有し、また銃弾や刃物などの一般武器では傷一つ付かないほど耐久性にも優れている。
感覚器官も非常に鋭く、遠方から近づく人物の体臭を嗅ぎ分けられ、雑踏の中から足音を聞き分けることもできる。寿命は明言されていないが人間のように老化した喰種が登場しており、主要器官に致命傷を負えば死ぬことから不老不死ではない。捕食もしくは交戦時には特異能力を発症させる。
此れは体内に生成される黒石による影響であり、また心臓を貫かれても頭部を失っても黒石がある限り再生するケースもある。
黒石は極めて硬質な物質でできており、別名を赫石と称せられる。
此れには喰種に特殊能力を与える細胞回路があるとされ、回路者の体内には微量ながら存在しており、喰種は人肉の摂取によってこれを赫包に蓄積する。其の構造上、同族である喰種の体内に多く保有される為、共喰いを行うことでより大量に摂取でき、能力の推進が見込めるが、人肉に比べて遥かに味が劣ることと自尊心から此れを実際に行う喰種は少ない。


 

 [105] 聖杯  ≪せいはい≫ [アイテム] 【秘】

  最古の遺物のひとつ。セブンズキー。万能の杯。
魔術工芸品としての聖杯は3つに分類される。
[小聖杯][大聖杯][黒聖杯]である。

小聖杯とは、
表向きに歴史上に存在していた聖杯を示す。おおよそあらゆる願いを叶えられるほどの魔力が満ち溢れたモノ。
其の根本たる魔力とは、脱落したサーヴァントの魂に他ならない。
魔術協会で行われる聖杯戦争においてサーヴァントが脱落していく過程こそが聖杯降霊の儀式の意味合いであり、戦いが佳境にはいると形を持ち始め其の世界に構成されていく。
勝利するものを除くほかの参戦者を排除して降霊した聖杯こそが「願望機」としての完成品であり、優勝賞品である血肉と魂の糧の行きつくものになる。
本来は根源に通じる孔を開ける手段として、サーヴァントの魂を一時的に留めておく器。
「座」に帰ってゆこうとするサーヴァントを一気に解放することにより極大の孔を開ける。小聖杯が持っているのは、その孔を暫く固定しておくための機能である。
其のために必要なのは基本で「七騎」分の魂が最も生成を安定させる条件になる。「願望機」としての機能であれば六騎で事足りるが、真に根源に至ろうとするならば、最後の勝者は令呪をもって自身のサーヴァントを自害させねばならない。
霊体を降臨させるための器であるため、形はどんなものでもよい。金属の鍋だろうが、作り物の水筒であろうが、はたまた生命であってもその是非を問わない。
世界には其の要素たる杯はいくつかあるがそれらは無使用という形になる。
注意すべきは単体ではただの材料触媒ということ。上記のような儀式を行い形を生成し杯の中の水を作る過程が必要となる。杯自体はホットケーキの素と思えばいい。

大聖杯とは、
其の内部に擁するオドを聖杯降霊に適した霊地に整えていく機能を持つ、超抜級の魔術炉心。
単体で完成されたものであり、周囲のマナを吸い上げ、サーヴァントを召喚するのに充分な魔力を蓄える。聖杯降霊の時期が近づくと「聖杯の意思」によってマスターに相応しい人物に令呪を授け、聖杯戦争という儀式を開始する。
また、召喚されたサーヴァントが一勢力に統一されてしまった場合を想定し、それらのサーヴァントに対抗するために追加でエクストラサーヴァントを召喚する予備システムが組み込まれている。
だがこのシステムはあくまで緊急の措置であり、発動した場合は霊脈そのものが枯渇する可能性もある。
完成体であるがためにサーヴントだけにとどまらず小聖杯を生み出す力も備えている。
生み出された小聖杯は個体として繋がってはいるものの別物に当たり、小聖杯破壊されようとも大聖杯さえ無事ならば、器が用意される限り何度でも聖杯降霊儀式は執り行える。
過去に現界したことは一度しかなく其処からの小聖杯を受け継いているのが騎士王の倉の王と云われる。

黒聖杯とは、
大聖杯により生まれたが不十分な形として生成された小聖杯を意味する。
いわば欠陥品であり失敗作ではあるが大聖杯の力を歪んだ力として持っており使用者に破滅をもたらすと云われる。
小聖杯との区別はほぼできない厄介なもので性質も表立っては小聖杯と酷似している闇の聖杯である。
魔術協会においては堕ちた聖杯、汚された聖杯を指す言葉としても使われる。

 

 [104] 騎士王 ≪きしおう≫ [人物名] 

  正式本名不明。黒王。剣の王。英霊王のひとり。トゥーハンドキャバリア。
署名としての名は、ヒルダ、もしくはヒルデリカと名乗る。
聖剣を抜き欧州にて覚醒。領域シフトにて日本に来た際に新宿御苑大森林の主と契約をし、騎士王の倉を作る。
配下に円卓の騎士を置く。二刀流。
生き別れの姉妹がいるらしい。
民衆前に出る際にはフルプレート、フルヘルムが基本だけに男性と思われていることが多い。
城内では軽装が多く騎士たちをからかい、専属の魔女に無理無茶な要求のヒーロークエストをさせるユーモアな性格。
物事には熱しやすく冷めやすいが割と根気はあるという自己評価。
食事はブリテン式が多い。

 

 [103] エクシーズウィッチ≪えくしーずういっち≫ [固体名] 【秘】

  戦いの精霊。デュエルエレメンタル。
メンタルモデルウィッチ。
エクシーズ召還によってカードに封じられている悪魔をサーヴント召還法として手を加え意識体として確立させた存在。
身体をアストラル化することにより、人間の感覚と思考をトレース・その結果として人間的な思考や感覚、そこから発展する戦術戦略理論を獲得できる。其の結果、召還主のマナのサポート、魔術補佐を含め安定しない召還魔術の最大の欠点である危険リスクの分散ができるのも特徴。

外見的には人間と大差ないが、ナノマテリアルで構成された体は非常に頑強で超人的な身体能力を有する。
衣服や体の一部を任意に変形させる事も可能。
其の戦闘力は単体で陸戦部隊一個中隊を軽く撃破出来る程強大であり単体でも凄まじい戦力を有し、強さにして高位サーヴントと同等だと位置づけられる。
加えて超長距離通信や広域ジャミングを可能とし、電子ネットワークに侵入する等情報収集能力にも長けている化学魔術も得意分野。
更に彼女達の中には個々が獲得した戦術理論や情報を共有する為の掲示板の様なモノ(共同戦術ネットワーク)が存在しているらしい。

 

 [102] エクシーズ使い≪えくしーずつかい≫ [群体名] 【魔】【協会】

  デッキサモナー。エクシーズ使い。
葛葉の技術。カード召還。
ソロモン、ゲーテ等の系列悪魔召還使役封印法の亜種召還魔術。
大災害前は協会でも盛んに研究されていた科学と魔術の一種。
封印物をカードという化学魔法学の一種であったが、あまりにも術者の死亡率が高いために現在は禁忌術として通常研究はされていない。
特徴として、錬気カードを悪魔召還封印に使用して、レベルの代わりに階位(ランク)を持つ同じレベルの悪魔を2体以上揃えてから「エクシーズ召喚」という方法によって特殊な悪魔を召喚する技術となる。
其の際、其の素材となった悪魔はエクシーズ悪魔の支配下に属し、エキストラ能力が付与するというのも特徴のひとつ。
悪魔の他に魔術其の物をカードにする[アクションスペルカード]も作成可能。
また、悪魔同士を戦わせ悪魔と術者の経験値を高める「ウィザードデュエル」と呼ばれる鍛錬法も可能。
そして召還技術を高めれば、上位召還と複数の悪魔召還という危険性を回避するためのサポート悪魔でもある「エクシーズウィッチ」と呼ばれる存在と契約することも可能となる。
但し、この「エクシーズウィッチ」の召還自体がサーヴント契約のように面倒且つ困難であることから高位のエクシーズ使い其のものが禁忌の中の狭き門ともされている。
他のリスクとして、「ウィザードデュエル」は敗者の回路が破損、通常はマナを失うのだが最悪の場合は死亡するケースなどもあり、当時から其の危険性が危惧されてきた。
其の反面、回路自体は拡張回路になるために魔術回路を持つものであれば気軽に拡張できることと、悪魔をカードに召還する過程でのアクシデントなどが多く安定した召還技術とは言えなくても気軽な召還媒体という事が若い魔術師たちの中では人気が高く、当時は、協会のいたるところでカードデュエルが行われていた。

現在では、裏世界において、複数の悪魔同士が競い合うという迫力ある戦闘趣向と術者の命を対価とする危険性が評価され、一部の稀有な趣向資産家達が契約した魔術師同士を競い合わせる地下賭博の一種として行われていることもあるらしい。
裏賭博の中では高額な金銭が動くジャンルでもある。


なお、協会所属のエクシーズ使いとして有名なのが千早家と呼ばれる高位魔術一族である。
彼らは抑止の九大精霊と呼ばれる「エクシーズウィッチ」を使役すると云われる。

 

 [101] エンシェントサーヴァント≪えんしぇんとさーばぁんと≫ [固体名] 【秘】

  アークを媒体としたサーヴント。
召還媒体がアークの為に初期状態から通常のサーヴントを凌駕する能力を持っている。
なお、アーティファクトを媒体とした場合はエルダーサーヴントという階位になる。

 

 [100] ソウルジェム ≪そうるじぇむ≫ [アイテム] 【秘】【協】

  魂石。大魔術構成石。最高級媒体のひとつ。石版の触媒の其の弐。魔女の心。12のジェミニ。
魔法石のひとつ、マテリアルジェムに分類されるが、正確には違う。
何故ならば此れは原石である状態から魔力を持っている天然自然物になるからである。
この石を使用できるものは魔女でも限られている。
石の力を使用できる魔女は特別なユニーク回路を持つ魔女でかつ魔女を超えたものでなければならないという定義がある。
其の為に普通の魔女が手にしても本来の使用価値ほどの価値ではなくなる。
其れでも大魔術構成の媒体としては高価な触媒になる。
本来の使い方は、ユニーク回路を使用する魔女へのハンディキャップの穏和とペナルティの回復だと云われる。
強く強力で特殊なユニーク回路は使用する魔女自体の身体や精神を蝕む。其の蝕む状態の回復アイテムとして使用される為に
ある種特別な魔女達の間では高価な取引アイテムとなる。

光に一角度から翳すことにより魔術紋様が透かして見えるものがアーキジェム(原型)とされオリジナルに近く80%以上の高密マナを凝縮している。
其れ以下のマナ凝縮率の石はシャドウジェム(影型)と呼ばれるいわば劣化石である。

アーキジェムもしくは其れに近いシャドウジェム(60%を超える密度のもの)は一種特別な存在になる。
本来、ソウルジェム内部のマナはオドの凝縮した特別なマナでありこのマナはあらゆる可能性になりえる力の為アド(ゼロ)と呼ばれる。
このゼロが内包するソウルジェムは何故か初期性質が違う形で存在しているがゼロの密度の高いものは周囲事象に変化を齎すことが判明している。
特に其の影響力は生物に強い影響を与える。正確には生物の持つセフィロトに影響を与えると云われる。
セフィロトとは生命の根源構成であり、此れが変化するという事は存在そのものが変化するという事である。
これらの影響力からソウルジェムは地球外鉱石とも似ている。

発見される場所はカースバインドなどが多いが他の場所でも発見されることがある為法則性は不明。
宝石そのものが見つかる場合が多いが何かしらのアイテムに付随して見つかることも多い謎多きアイテム。
現存で確認されている種類分類は12。
各オリジナルのアーキジェムの所在、確認は不明。
オリジナルは其々形状が違っていると云われる。
【判明している12】
ネクロマギカ(屍の血漿)
グリーフシード(災いの種)
グリモアハート(聖典の心臓)
クロスブラッド(混在の血体)
ピュアオーダー(純白の秩序)
レスカファフナー(理想の蒼穹)
ケイオスバーナー(滅却の混沌)
ペインアップル(禁忌の林檎)
ギアホライゾン(銀の天涯)
グリムサイクロプス(天壌劫鬼)
ゲートフラグメント(断章の門)
コディセギアス(大律の覇王)

 

 [99] カースバインド ≪かーすばいんど≫  [地域名] 

  呪圏禁忌地帯。干渉絶対領域。マナ暴走エリア。
核弾頭でクレーターなどが出来ているエリアに発生されていると云われている特殊なエリア。
電波系器具の暴走、マナが暴走していて通常の能力の使用さえもおかしくなる場所。
とりわけ能力者が一番影響を受ける場所であり、容易に魔力の使用ができない。
下手をすれば、治癒能力者が傷を治そうとして対象を爆発死させてしまう、電子機器が突然発火すると言う事さえ起こる。
証言報告だけ信用するならば悪魔であって悪魔でない特殊な存在もいるという噂。

其れだけに特殊な材質の触媒が発見されることもあり、中には地球外鉱石もあることから核弾頭による攻撃ではなく特殊な大魔術攻撃による影響ではないかとも云われている。

 

 [98] 関東崩壊跡地エリア  ≪かんとうほうかいあとちえりあ≫  [地域名]

  大災害崩壊跡地。未開地。汚染地帯。災厄遭遇地区。
関東カースバインド(呪圏禁忌地帯)のひとつ。
旧目黒、世田谷。
旧目黒から世田谷方面に広がる大災害崩壊跡地エリアを指す。関東圏内におけるカースバインドはこの近辺と多摩方面になる。
核弾頭の攻撃の直撃を受けた為か大地にはクレーターが出来、河川の変化、地脈の変化と共に山々が存在している。
核汚染が色濃く残るために生態系が変化し、存在していた悪魔さえも変化をしているとされており人類が生活できる状態まで回復していない。
放射線に被曝し本来の存在とはかけ離れてしまった動植物や悪魔の脅威は危険で無条件で人間を襲うものが多い。
カースバインドなどもあり未知の脅威が付き纏う。
此処を通る際にはガスマスクなどが不可欠。
通常のルートはアルハザード方面からにあたり、東京湾岸エリアへは迂回ルートになる。

 

 [97] ワールドクロニクル ≪わーるどくろにくる≫ [魔術識別名称] 【秘】【協】

  階位第七術式。
神界術式。世界構築術式。
セブンズワード。誕生聖語。
ワールドシヴィライゼーション。
失われし古代魔法系統である階位第六術式の上に存在すると言う文字通りの神々の力。
協会記録にある古の儀式魔術。

 

 [96] エルトルージュ ≪えるとるーじゅ≫ [群体名] 【秘】【協】

  古代種。
原初の魔女。エルダーウィッチ。
始祖の姫君。古の屈姫。
主にリヴァエイブルの最後の生き残りを指すことが多いが、正確にはマナの制御を分割統治していた九人の巫女である大魔女を指す。
其々が特殊な魔眼とユニーク回路を所有し、滅びゆく最後まで抗戦しマナに制約と大呪を化したと云われる。

 

 [95] リヴァエイブル ≪りヴぁえいぶる≫ [群体名] 【秘】【協】

  魔術師の始祖。古代種。
先住種。
マナを管理していた地球先住族である希少種族を指す言葉。
検証を認知するならば、人類のルーツを変えるような内容の為に協会でおいてもこの分野での研究、認知者は変人、異端呼ばわりされる。
同時に魔女と言う存在の起源になる内容も含む為に、魔女の中でも賛否両論であり様々な解釈がされているミステリールーツ。

ただし、魔女や魔術師の起源が明らかでない為に信憑性が皆無とは言えないのも事実であるために異端、奇抜とは言え協会でも残されている異端分野であり少数ではあるが研究者もいる。

研究記録録によるならば、マナの源である大オースを制御でき擬似世界構築技術に秀で失われし階位七クラス魔法系統ワールドクロニクルを行使していた。
他古代種に比べ圧倒的な優れる力があり魔法文明の先駆者でもあったが、種として繁殖力も弱く其の力が仇となり、滅亡へと繋がる。
他国に比べ国も小さかった為、其の魔法技術の独占を妬まれ、また魔女の数も多かったために其の存在の危険性危惧と個体数の少なさが災いし滅ぼされた。
が、謀略や裏切りと言った虐殺の為か魔力回路を持つ者の中には現人類に対する復讐者としてこの血が転生する者がいるとも伝えられる。
特徴として、魔女の眼を持ち瞳の中に特有の刻印を持ち構築世界の中では特別な親和力を有する。

 

 [94] 獣の王 ≪けもののおう≫ [群体名] 【協】【魔】【秘】

  獣王。六王。
グランロード。セリアンゼクス。
大災害後の異族の一種、獣人種達の王の中で選抜された王を指す。
特に日本の埼玉千葉方面に広がる千葉埼玉二大大森林エリアが有名。
人との共存を確立した異種族の一端。
エレメンタルプレーンへのタイムホールも存在し、欧州等への行き来も限定ながらに有るために勢力としては目下急上昇中。
現在は六人の王が確認されていて其々が領地的な範囲を持ち支配都市のような街を持つ。
王は王秦武装と呼ばれる概念武装を所持する。
其の中での政、民事行政を平定と主軸に行っている。
現在の王たちの種別は、狼種、狐種、熊種、兎種、獅子種、龍種の6種。
寿命、生命力が高くまた知能が発達していて悪魔的な考えと人間的な考えの共有性を持つ彼らは現在ではある意味で世界的には理想的な支配人種の一環を担っている。
過去には様々な淘汰や争いが行われていたが王達の共同体勢が確立した後は安定した一大勢力となっている。
国教的なものは王秦会であり、其れにラナ・アレーナと乙女天神が親睦勢力として付いている。

 

 [93] 未来視 ≪みらいし≫ [魔法用語] 【魔】【協】

  白の眼。ヨハネの瞳。
未来視は【予測】【測定】【予言】【因定】の4つに分類される。
【予測】は起き得る未来の可能性を映像に視る能力。
本来は棄ててしまう情報を記録し、結果を導き出す高度な情報処理。将来発生するであろう事象を思考により導き出すこと。
【測定】は現実の要素を測定、数値を埋めて自分の見た風景の中で限定的に実現させる能力。
視ている風景の中で確定した未来を作ってしまう、変えることの出来ない未来視。自らの行動の積み重ねにより望んだ結果を現出させること。
【予言】と【因定】、此のふたつがレアスキルと認定され、【測定】【予言】【因定】の3種は強い魔眼の一種として分類される。
この3つは原則的には魔術能力と見なされるが協会統計では【測定】はサイオニクス能力者(超能力者)に多い素質であるという例も存在する。
【測定】以上の能力は、因果や事象そのものへ影響を与え、魔力強度は【測定】<【予言】<<【因定】になる。
協会統計禄では、【予言】以上の魔眼の能力者の例は存在しない。

 

 [92] 千葉埼玉二大大森林エリア  ≪ちばさいたまにだいだいしんりんえりあ≫  [地域名] 

  百獣の王森。双王森。
旧埼玉、旧千葉。
旧埼玉全体から旧千葉の北部まで広がる大森林エリアを指す。
森の中には大災害後から人類と共存するようになった獣人なども多く存在し彼ら特有の街や村も存在する。
黒山三滝に本社を置くシャーマニズム的なカルト、ラナ・アレーナ。
天覧山を本山とする獣の王など獣人貴族達で信仰される王秦会が二大カルトとして主軸を置きつつ乙女天神の信仰も広がっている。
有名所は旧忍城址に存在する虎崩閑や名栗湖の乙女天神社の水御陵など。
人の村でも獣人達の姿を見ることも多く、悪魔という共通な敵に対する共存性を確立している。
森の6割は未開拓も多く、有名な魔女の名も不明。


 

 [91] 儀式魔術 ≪ぎしきまじゅつ≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  時間と熟練、精神を必要とする上級魔術。
特徴として、通常のインスタント魔術(瞬間発生型)に比べ強力なものが多いが強力になればなるほど、制約、時間が必要となり術者の消耗や対価も激しくなる。
大まかに分けて[浄化][召喚][呪付]の3種類を基本系統とし、[覚醒]を第四形態とする。

基本行使にあたる成功率の上昇としては月の位置、時刻、魔法陣などになるが必要魔力が高い儀式には複数の術者で意識の共有をすることも多い。
ただし、魔術の発現にはマナの意識が必要とされるので術者間の発現イメージと思想が近くなければ却って成功率を下げることもあるので人員選抜には注意が必要とされる。

学園で教えている術式は限定されているが、アーティストやソウルリンカー、エンチャンターは其の能力基準値を高く持つ者が多い。

 

 [90] マナ・ジェネレーター  ≪まな・じぇねれーたー≫ [アイテム] 【秘】

  柱。人工神。魔女柱。世界の柱。
マナには様々な種類があり、其の中でも特殊なひとつとしてマナプラントと呼ばれるものが存在する。
往来其れは世界規模な空間や異界を形成するのには絶対不可欠なものであるが、時に壊れかけの異界などを修復する場合に設置されるケースもある。
核は世界に必要なものを形成する力があり世界其の物だとも言え、エネルギー、物質、次元、時空間や構築、崩壊、概念、因果率の改変、崩壊、構築が可能と言われる。上質な核は、加え時間軸や平行宇宙に事象の変化をもたらすとも伝えられる禁忌の魔導技術である。
取扱い、必要な触媒と全てが貴重かつ繊細に注意しなければいけないものだが核に使うマナを持つ触媒には魔女や其れに近いナニカが使われることが多い。其れはひとえに神のようなものであったり聖獣のようなものであったりともするが現実的には魔女という存在が最も遭遇する確率が高いものなので選択される。また魔女の状態は必ずしも五体満足でなくとも触媒になりえると言う部分が重要視されている。
経緯として、核には自己犠牲が前提とされ、生前退位や自死は許されず、形成する世界をひたすら求め守ることを必要とされる。
此れに僅かでも心揺らぐことがあれば形成される世界が崩壊へと変化していく。
また、生成活動が核自体の疲労などにより暴走すると、プラント自身がショック状態を引き起こしたり、生産された熱や重力エネルギーにより大災害が発生したりすることもある。他にも疲弊が進むと「災厄化」を起こし「死ぬ」こともある。
これを利用して、疲弊して生産の望めなくなったプラントに対して強制的に暴走状態を引き起こして特定のモノを大生産させる「ワルプルギスの夜」と呼ばれる技術も存在する。
上記のような扱いにくさも有りながら、此の個人一人が世界そのものを背負うという其の重圧と人柱を連想させるような残酷なシステムにより意思のない状態での魔女の核利用も研究され実際にそのような形で作られた疑似世界があることも協会は認知している。
マナプラントは通常エンブリオと呼ばれる卵で言う殻の役割を持つ核で覆われているが此れが壊れると中の魔力であるモノが排出する形になる。
この生物のような状態は極めて強い防御力を持っているがほんの僅かでもダメージが入ると其れは核融合の数倍に匹敵するマナ爆発を起こし先ず例外なく存在する世界其の物を消滅させる。規模によっては平行世界にもその被害は及ぶ。
殻を無くした状態での取り扱いは難しく、其の処理は意志ある核になりうる存在が其の魔力其のものを取り込み核になることを容認する移行が最も確実とされる。
もしくはアーティファクトに近い物質ならば一時的に保管、保存の移行も可能。
上記に核として使用される希少種は寿命による疲弊として髪の色が黒か白に染まっていくという特徴がある。力を使うほどに疲弊していくのは魔女のマナを回復しない形で使う倫理を超えた術式とされ其れゆえに魔術協会でも極めて禁忌に近い罪深き大礼儀式魔術の位置づけになる。


 

 [89] ラナ・アレーナ ≪らな・あれーな≫ [神名] 【一部秘】

  治癒の女神。
怒らせてはいけない神。ミトラの盟友。
獣族の女神。境界なき癒し手。
大災害後に進行されている古代神のひとり。
ミトラ教のミトラとは其れなりな深い関係にあると伝えられる。
癒し手になる前は暴神であり殺戮を司るとも言われているのは持つ力のひとつに理由がある。
治癒、豊穣、中和、生殺与奪を司る女神。
争いを好まない為に戦うことを嫌うが、治癒という行動を第一としているため 治癒のための戦いならば行うと云われる。
しかし、どのような相手でさえ殺傷は決して行わないというのが絶対戒律として有名。自分を傷つけた相手であろうとも頼まれれば治癒をする。其れが再び自分を傷つけようとする相手でも治癒をするのがこの女神です。
欧州では一部の地域。日本では千葉埼玉に広がる大森林、百獣の王森で信仰されている。

神官はベールで顔を隠す砂漠の民のような衣装が多く聖女の数は不明。
聖女は生命の水で作られる蝶を使役すると伝えられている。

 

 [88] ジューダスユニット ≪じゅーだすゆにっと≫ [アイテム] 【魔】【協】【一部秘】

  アークサイン。負の第一種概念武装。
世界に6つ存在する。
別名ユダの欠片と呼ばれる力の強いランクトップの魔王クラスの魂と呼ばれる特別な魔力回路を指す。
持つ者の魔力を魂レベルでの根本から引き上げることができるが、魔女でさえ手にすることはできない代物。
其の由来は、回路は心臓其の物であり魔女の肉体でさえ其の反作用には耐えらないと云われている為である。
なお、協会には全部で9つという記載だが6つというのが定説になっている。
生体に移植不可能だと云われる負と死の領域の魔力回路。

 

 [87] アイタイラント ≪あいたいらんと≫ [人物名]

  瞳の暴君。大公の影。
ダークオブザーバー。魔眼の王。
夜城地下最大の闇組織。ヴェールドソサエティの当主。
姿容姿は一切不明。大公の別の姿とも云われる人物。
夜城設立当時からの組織でありアサシンギルド、盗賊ギルド等の元締め。
高名な魔女であるとか貴族であるとか噂は多いが真実は幹部である者たちでさえ知らない。
ただひとつある確かな信憑性のある噂では、ジューダスユニットを持つひとりだと云われている。

 

 [86] 蓬莱八卦 ≪ほうらいはっけ≫ [団体名] 【魔】【協】【一部秘】

  横浜の魔女。仙人仙女。横浜導師。
ほぼ8割が海に沈み、孤島が連なって諸島として存在している横浜、ベイサイド地区。
それらの中で8つの領域を1つずつ持ち所有する力ある魔女八人を蓬莱八卦と呼ぶ。
古代中国から伝わる易における8つの基本図像≪八卦≫にちなんだ方角と事物事象の力を持つ魔女達。
担当領域は、島、山、海、社など様々であるが大抵は拠点と其の周辺を管理している。
一部国津神の末裔である妖怪達が多く住む場所でもあり、それらの出自の王族の魔女や古い貴族の血統の魔女、大魔女なども存在する。
互いの領域は不可侵条約だが危機の際には相互協力する条約が交わされている。
特徴として長生で長寿的な魔女達が多く、大陸の魔女達との親睦を持つ者もいる。

 

 [85] ヴァルキリア ≪ばぁるきりあ≫ [団体名] 【魔】【協】【一部秘】

  上野軍。特務組織軍隊。
設立経緯は不明。
背景となる大災害後の上野は、魔王クラスの悪魔が徘徊する巨大悪魔地帯として混沌としていた。
当時上野に作られていた巨大核シェルターナルヴィアから名を取られたナルヴィア台地は悪魔の巣窟であり人々はシェルターから出ることさえもできなかった地上の地獄であったが…、其の悪魔たちを排除し、動こうとする魔女達の動きがあった。
シェルター脱出と地上奪還の為、志願兵員を鍛錬させ連携を取るために軍事的組織として作り上げられ悪魔に対抗した集団がヴァルキリアの前身母体だと云われる。
この際にいた魔女等は人工魔女であるウイッチインクルード達であり、多くの試験的魔女等が使用され、また戦士していった。
だが、人々を守り死んでいく魔女と悪魔を駆逐する魔女達の姿に上野の人々が一種崇拝的な感情を担うのは、自然でもあり、また対悪魔としての成果は十分なものであった。
其の後、大企業が残存するグレートコーポレート数社のバックアップを受けて、人が台地を再び踏むための悪魔殲滅を目的とした精鋭特殊部隊が設立される。
これが「ヴァルキリア」である。
名称は北欧神話におけるワルキューレの別名。
古ノルド語に由来しており、「戦場において死を定め、勝敗を決する女性的存在」という意味である。
悪魔を駆逐する魔女を女神化させる意識と士気と信仰を併せ重ねた主義とを如実に表している。
ナルヴィアの英雄と呼ばれる大魔女を筆頭に活躍した魔女らの力が更なる権力者たちの興味を引き、やがては魔術協会からの大魔女の移籍をも実現させ、後の上野を実質的管理する形にまでなったのはある意味で必然な形であった。
最高司令部は複数のグレートコーポレートの支配者たちであり、現場指揮管理を統括するのは協会からの大魔女である。
代表的な部隊としてウイッチインクルードで構成された魔女部隊があり、1部隊は4〜10名前後と少数精鋭。
他に民間からの志願兵等を加え大災害前の軍事機器の配給配布、雇用傭兵としてのディスエイブルによる外人部隊を持つ。
特に大魔女が率いる赤軍騎兵、魔女騎兵、魔兵、攻殻竜騎兵などが魔女部隊として有名であり強力。

 

 [84] 九大鎮守 ≪くだいちんしゅ≫ [団体名] 【魔】【協】【一部秘】

  上野の魔女。上野の結界担当。軍の魔女。
上野の地域を9つに分けて管轄している力のある魔女達を指す。
群雄割拠の現在、科学的テクノロジー、大災害前の科学の先端を疾走する上野。
軍の魔女と呼ばれるのは9名の内6名がヴァルキュリアと呼ばれる軍隊組織機関に所属している為である。
内大魔女が3人、ヴァルキュリア所属が2人という形。
領域管理は領地管理と同様でありながらも互いの利害尊重をしていることから、魔女同士の争いに発展することはない一枚岩的な管轄が特徴。
また、上野には多くのグレートコーポレートがあることから其々の企業が特務機関などを所持していて中には九大鎮守に対抗できる魔女、大魔女も存在すると云われている。

 

 [83] ローゼンタール ≪ろーぜんたーる≫ [団体名] 【魔】【協】【一部秘】

  悪魔殲滅部隊。デーモンハンター。執行人。
大公特別親衛隊。貴族の作った貴族を狩る集団。大公の左腕。
大公の下につくられた特殊部隊。
構成人数は100にも満たないディスエイブルの集団。
主に反乱分子である貴族を狩る為の内部鎮圧部隊である身内。
貴族狩り、悪魔狩りに特秘した武装と訓練を受けたエキスパートであり毒を制するための高毒と言う表現が当てはまる。
軍隊爵位にての階級が存在し佐官以上の力は並の魔術師を凌駕する程だと云われる。
貴族の娘と言われるグレーテル達も此処に分別されるが、其の役目は主に内部監査や監視と言った意味合いを含める。

 

 [82] ポナペの聖典 ≪ぽなぺのせいてん≫ [アイテム] 【魔】【協】【一部秘】

  ポナペ教典。深淵の大魔導書。
船長日記。

古代ムー大陸の文書のひとつ。
古代ポリネシアの魔導書のひとつでもあり、深きものたちについての内容が濃い。
彼らの扱い方、信仰の仕方、海の神々に纏わる内容、嵐の結界、海産物の豊授、神殿の作成などの秘術が記載。
深淵の魔術師ガタノソア、ゾス=オモムグの名も出てくる。
オリジナルはムーの文字である古いナアカル象形文字でヤシのパピルス紙に書かれている。
教典版である写本も存在するが荒削りであり内容の4割程度に留まる。
ムーの文書タイプが最も古く、深淵の王との接触が書かれていると云われる。
またエゼキエルの爪と呼ばれる工芸品の作成も記述。
聖典は古さ、扱いにくさと共にラクムマギリ化できると教会では分類されている。

 

 [81] 抑止力≪よくしりょく≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  世界の安全装置。
カウンターガーディアン。マナの管理者。排除するモノ。
絶対律。世界律。世界の理のひとつ。

世界と言う集合意識による最終安全機能。再生と滅びの両性を備える事象。
大きすぎる力の結果や影響に対し、自動発生する力でありストッパー。
現在の世界を可能な限りに存続させ、延長させることが第一目的であり、世界を滅ぼす/変化させる要因が発生した瞬間に出現し其の要因を抹消することが目的となる力。
カウンターと云われる名の通り、決して自主能動的な行動はできず起きた現象に対してのみ発動する役割を担う。
力の強いものが一方的に力の影響を広げようとした場合に其れを阻止し停止させる義務として世界に具現化することが多い。
其の分の対価としてあらゆる物事に対応でき抹消すべき対象に合わせて力を得られる為、呼応する対象に対し絶対勝利できる数値存在で現れる。
世界という集合無意識がカタチになったものである為、発生しても誰の目にもとまらず、誰にも意識される事はない。

人の手にしてはいけない力、無への回帰への要因であり魔術真理のひとつとされる。
この力を得ている魔女は、マナの根源に辿り着いた魔女を示す。

協会では最高位第五位魔術として、強い抑止力を制するための抑止力と言う存在が発生する抑止制御と呼ばれる事象も存在する。
此れは抑止力の力の強さを逆手に取った禁忌儀式魔術であり、いわば運命づけられた事象そのものを回避する力である。
無論其の対価リスクは極めて高く術者自身の存在以上の対価が必要となる。

 

 [80] 等価交換≪とうかこうかん≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  対価交換。
絶対律。世界律。世界の理のひとつ。

魔術の世界における基本原則。
世界におけるあらゆる、事象、存在、結果は、すべてにおいて対象の事象、存在、結果によって両立しているという魔術基礎理論。
簡単に言うならば、この世に既に存在する物は別の場所から持ってきているとも言え、何かを得るためには何かを失うというのが絶対法則となる。

魔術が万能に見え、一見無から物質を作り出したりしているようでも、其れは、使用する領域、失う対価というものが正確に決定されている。
逆を言えば、性質の違う物を作り出したり失う対価以上のものを得ることは不可能ではないがリスクが生じる。
必ず、原材料となる対価が必要であり、其の対価に見合う存在を物質の構成元素や特性として得て其れを分解、再構築するという段階を経て魔術は作られる。
其の際に、構築式に誤りがあったり、対価以上の物を錬成/構成しようとすると多くは失敗を促し、時にリバースと呼ばれる現象が起きる。
リバースはマナリスペクトとも言われ、其れが起きると術者に多大なダメージや変化を及ぼす。
また、対価を支払ったとしても余にも他に広がる影響力が高い場合は、其処に抑止力と呼ばれる力が発生する。

協会統計では、世界において最も魔術を引き出せる存在である魔女、魔術師はこの対価を特に気にする。
力のある魔女や魔術師は、己の力における影響力を常に考え抑止力を呼ばない程度に力を振るおうとする。
其処に無償という結果は存在せず、また他者の領域に対しての不可侵侵入を特に避ける傾向が強い。
此れは各場所、空間での支配権と言うものが土地の所有者のように決定されているために他者の領域に介入することが大きな対価を必要とするためであると云われる。
領域侵入という影響は、自身とは違う異なるマナを消費しなければならないために、魔女同士はこの互いの領域干渉を避けるのが定例であり其れを打ち破ることは全面的な領域奪取や争いを意味する。
なお、この所有領域の限定具現化空間が固有結界と言われる独立個別構成領域である。

 

 [79] 東京湾岸エリア  ≪とうきょうわんがんえりあ≫  [地域名] 

  蓬莱地方。九龍城。
旧東京湾。横浜。
旧東京湾沿いのベイサイドエリアを指す。
有名な場所として、新宿夜城に似た多数の売買が行える九龍城、古代古墳跡地のある関帝山、乙女天神と仲のいい葛の葉神社などが存在する。
湾岸部には多くの村や集落などもあり漁業を営む人々が多い。悪魔の存在に怯えながらも雇われている冒険者なども多いが危険率も高い。
有名な魔女は8名が確認されており、其々が山、社、島などを領域所有することから蓬莱八卦とも呼ばれている。
主な交通手段としては徒歩でも行き来が可能だが、途中で悪魔の支配する品川ツインタワーを通過しなければいけないのがネックとなる。
其のため旧浜離宮地下道を使うのが碇石となるが、其の危険率も低いわけではない。

 

 [78] ジョセフ・カーウィン≪じょせふ・かーうぃん≫ [人物名] 

  22年ほど前に夜城大公の元に契約魔術師として登録。
登録時の出自目録は以下の通り。

年齢:28
出身:アメリカ、マサチューセッツ州セーレム村(ダンヴァース)
家族:妻:イライザ・T・ティリンガスト

特殊な死者の灰が詰まった香膏壷(レキュトス)を持ち死霊術(ネクロマンシー)を得意とする魔術師。
4年後、術の実験にバラミス子爵領内ポータクシット農場を使用していた犯行が明るみになり、身柄拘束後暴虐の迷牢へと牢獄される。
余罪は魔導書『門の創造』の窃盗。
其の後、2年後に脱獄にて消息不明。

 

 [77] エクストラサーヴァント≪えくすとらさーばぁんと≫ [固体名] 【秘】

  8柱の英霊。八英雄。
学園設立時のサクセサーの特別教師が使役していた強力なエアリアル・マナサーヴァントを指す。
通常のサーヴァントと違い完全な実体化が可能なほどの蓄積マナを所持している。
マナの自己生成や供給手段を持つためにおよそ半不死とも言えるような活動時間を持てる。
また初期具現化において強力な触媒を使用しているケースが多いために生来の高スキルに加え独自能力とカノンと呼ばれるアーティファクトを所持する。
学園設立時のサクセサーのメイジスター登録数は数は8人。
其の各々が特別稀有な魔力触媒にて召還された特殊なサーヴァントと契約をしていた。

 

 [76] ウイッチインクルード≪ういっちいんくるーど≫ [固体名] 【協】【魔】【秘】

  擬似魔女。魔女モドキ。人口魔女。
魔女化回路。特殊強化回路。

投薬や心理操作により異能力者の潜在能力を引き出し、往来の魔女と同等か近い魔力回路を人工的に引き出し、特化させ身につけたモノの事を指す。
此れは、異能力者としての魔力回路を魔女のものとする代わりに寿命を対価として支払う形になっている状態であり、通常の能力者を擬似的に強くできるが(最も適応能力が必要だが)、魔女としての活動期間がとても短いことが特徴。
基本対価は、主に生体としての寿命と魔力減衰であり、此れは加齢によって起きる物の他に、短時間での著しい魔法力の消費によって「枯渇」してしまう場合が多いとされる。此の場合、其の魔女は魔法力を永遠に失ってしまうケースもある。ただし、対価加齢による魔力減衰進捗は人それぞれで、20歳前後を境に急速に魔法力を失う者もあれば、20代半ばでも魔力が残っている者、極端な例では老境に入っても魔法力が全く衰えない者まで様々であるがそれは稀有な存在となる。
異能者としての一般人以上の人体にとっても過酷な過程が必要な事もあり、対象となったモノは精神的な障害や情緒不安定な状態を引き起こしてしまうことが多く、暴走する症例も多く数値的には成功例がすくなくハイリスクハイリターンの高い実験でもあり、事実、協会では過去に存在していたウイッチインクルードの実験は素体となる能力者の損失度合いから魔術師其のものを絶滅しかねないという結論から永久凍結分野に位置づけされ現在は禁忌儀礼として禁止されている。
其れでも特有の道徳観念を所持する機関では行われていることも多く、特に上野地方では軍事機関が多いことから行われることも多いと云われる。
ただし、非人間的実験として機関其のものが批判される形になり他共同体を敵にする形で壊滅させられることもある。

 

 [75] クロヌグリムの三騎士 ≪くろぬぐりむのさんきし≫ [群体名] 【協】【秘】

  三騎士。
不死の騎士王。
死の王。
滅ばされた悪魔王に使える騎士。
大災害後に夜城の大公領である東京総合病院に座していた悪魔、クロヌゼーバッハ(クロヌグリム)
貴族が現れる前に支配統治をしていたが貴族との戦いに敗れ、夜城を受け渡す事になる。
元より死の領域の悪魔であったために、完全に殺すことは適わず、配下の悪魔等と共に夜城地下に封印されたと伝えられる。
直属の配下として十二の死の騎士がいたが、記録に残されている騎士は三名。
其の三人の死の騎士は貴族との戦いにおいて長く戦列に加わり、貴族諸侯からも恐れられる剛勇無双の悪魔としてディスヴァリエと呼ばれる。
何れも256存在すると伝えられる死の騎士の頂点に君臨する悪魔達。

紅騎士
獣を使役する三騎士の一人。
女性騎士。
鞭にも変化し生命を奪取する魔剣を携え、刃の射程は予測できない。
靡かせるサーコートは混沌の獣を内より呼び出すと云われる。

青騎士
死者を使役する三騎士の一人。
身長2mを越す体躯。
暗くぬくみを喪うような深く昏い青の甲冑に身を固め、特殊な魔力錬成合金で出来たランスと盾を行使する。
ランスの大きさは全長5m以上、魔力を掻き消す地場を作り出し死者を蘇らせると云われる。

黒騎士
竜を使役する三騎士の一人。
影に同化する様な漆黒の甲冑に身を固め、黒い旗布を纏い、黒燿色の篭手を持つ。
背に2本の漆黒の魔剣を差していて、一本の大剣にもなる其れは剣の太刀風を超音波と化してあらゆるものを切断すると云われる。

 

 [74] 狂血病 ≪きょうけつびょう≫ [病名] 【協】

  大災害後の大病。暴血病。
最凶最悪の伝染病のひとつ。
断定できない種類の細菌を媒介とし、人間が感染すれば、強烈なめまいや倦怠感、疲労を覚える。
殆どのケースは、発病後、3時間前後にて肺に近い毛穴から出血が始まり、効果的な治療を施さない限りは半日後に死亡する。
発祥地は様々だが何処も貴族が支配している土地という共通背後だけが一致する。
死者は特殊なガスを体内に含み死亡後に、其れを吐き出す。集まったガスは菌の充満した霧となり周囲を生き物のように漂う。
この霧は特殊な魔力を持っているとされ抵抗手段がなく、血壊雲と呼ばれる。
協会の記録では血壊雲は魔力回路や生体回路を壊すと報告され、霧が発生した後は放置処置とされる。
此れは霧は生物に反応するために生物がいなくなると同時に動きを止め自然消滅すると云われている為である。
以上のケースから発祥した地は少なからず住民がすべて死亡。
作物も含み、何処に菌が残っているかわからないためと血雲の為、暴走した貴族のみを処理した後に閉鎖されるのが常行手段とされる。
貴族が発祥するケースもあり、其の場合は体内の値が暴走し、自我を失ういわゆる凶暴化という形だと言われる。

なお、ローマ法庁には対血壊雲の特殊機関が存在する。

 

 [73] 聖女ミトラ ≪せいじょみとら≫ [人物名] 【一部秘】

  聖ミトラ。神聖ミトラ。
女神になった聖女。
大災害後にひとつとして確立し、往来のキリスト教をも超えた勢力に発展した宗教の象徴。
ひとりの聖女が女神となり信仰の基礎となっているものの其の聖女の出生や経緯は不明な点が多い。

まず出生はキリスト教のイエス同様にミトラ教の聖典にもなんら触れられていない。
ただし、どの聖女も聖ミトラの事を話す際に、かつてはひとりの少女であったとだけ告げている。
このことからもミトラの聖女たちは聖典に書かれていない数多くのことを知っている可能性があり名前もまた生来の名前なのかも不明になる。
家族や兄弟姉妹はいたのだろうか。
此れについては天涯孤独という記載が幾つかの聖典に書かれている為に其れが通例となっている。
聖ミトラはひとりの少女であった際にキリストが洗礼者ヨハネにあったかのようにひとりの魔女に出会っている。
其れが洗礼の魔女とされる大魔女ダリアである。
このダリアに関しては幾つかの諸説が存在するが、最も推察評価が高いのがルカ福音書7章における罪の女マグダレーネ・マリアであるという説になる。
ダリアは聖ミトラと接触する際にミトラを聖女にするために7つの試練というものを課している。
そして数ヶ月の間、ミトラを聖女にするために行動を共にしている。
7つの試練の中でミトラは後の旅で使用する9つの聖具を手にすることとなる。
それらはどれをとっても強い概念武装でありミトラが生涯身につけることになるものを示している。
傲慢なる破光
虚飾たる聖声
嫉妬の架魂
憤怒の鉄脚
怠惰なる双瞳
憂鬱たる魔力
強欲の魔舌
暴食なる内胞
色欲の体躯
其々が八つの枢要罪を示す言葉で体現されるそれらがどのような聖具なのかの詳細はわからない。
ダリアが与えたこれらをすべて使いこなす事のできたミトラは晴れて聖女となりダリアの元を離れ、9つの世界を旅することになる。
この世界とは現世を示さず、現世を中心とする精霊界や神界、魔界を示す。
ミトラはそれらのひとつひとつで神としての力や友を得、最終的には女神ミトラとなる。
このミトラの大冒険記となる内容を記しているものを聖女界律の書(ダリア5書)と呼ばれる。
ダリア5書は北欧ミトラ大聖堂に保管されておりそれらを閲覧できるのはミトラの聖女だけとされているため、ミトラ信者は各聖女達が告げる内容からしかそれらを知る術は存在しない。
また、本来のダリア書は6つ存在したが(レビス背刻記と呼ばれる書がはいる)この6つ目の書は行方不明とされている。
其の内容を知るものは初代ミトラの聖女であり大聖女たる聖女唯ひとりと伝えられる。

余談だが、ミトラ教で十字架が用いられるのは、聖ミトラの聖具にもある嫉妬の架魂という聖具によりミトラは光の十字印を使用したとされ十字架の影を持つと伝えられる。
其の為に十字架=ミトラの力とされている為である。
なお、十字架はミトラ大聖堂で寄付という形で購入できる。
首からぶら下げたりする小さなもので、3GP
大き目の両手で握れるものが7GP
其れより特別な各聖女の名前の刻まれたものが13GP。

 

 [72] ミトラの聖印 ≪みとらのせいいん≫ [アイテム] 【一部秘】

  ホーリシンボル。証。ユダの証。聖女の証。猟犬の手形。

シンボルマークとして、十字に草の冠の重なったもの、草の冠に三つ葉のどちらかになる。
主にカトリック教会で使用されていたような掌に収まる程度の小さな銀の十字架が主流。
護符や守りのようなものとして首から鎖を通し身につける者もいれば、大き目の物を布地に包み持ち歩くものも居る。
ミトラ信者であるタリフとしても使用でき、中には絵が十字になっている短剣なども存在し、在籍聖女其れぞれにちなんだ聖名の刻印されているものもある。
其々の聖名は、ルルドの使女が≪Bernadette≫、セトの使女が≪Setesh≫、アッカドの使女が≪Asshur≫

特殊なケースとしては、聖刻印として手首や甲に其のシンボルマークである十字架を持つケースもある。
聖刻印はミトラ大聖堂にて望めば、調印されるが其れは消えることのないものとなるために相応の覚悟と決意が必要。
更に特殊なものとしては、武装聖印と位置づけされるものがあるがそれらは、ミトラの暗部【ユダの猟犬】の証だけに許される加護的なものになる。

なお、ミトラの聖女であるミトレア、カトレアは大きな聖刻印が身体の一部の部位に大きく施されていて、聖印自体に強い加護の力がある。

 

 [71] 錬成生徒 ≪れんせいせいと≫ [名称] 【秘】

  山羊。獣の木。
ガフの羽。
強化回路保持者。

学園設立当時に存在した特殊な生徒。
苗木からの能力開花として選別された生徒たち。
当時、存在していた基本石、拡張石の全ての何れかに回路を覚醒させる事により異能力を持つことの出来る生徒。
担当専任魔女は、当時多くの魔女達がいる中で学園随一の防御能力を持つ錬成の魔女。
積み重ねてきた経験と実力もあってか反対する魔女達もいなく、魔女の下で生徒達は力を付けていった。
当時、初期段階での魔法石も含め存在していたのは、

基本石に、ヘマタイト、カーネリア、ガーネット、ラピスラズリ、
拡張石にアダマンタイト、セレスタイト、マカライト、レッドアンバー、ステアロライト、ジェイド、ペリドット。

魔法石の固定と生徒達の魔力回路の同調が進む中で事故が置き、結果9割近い錬成生徒が死亡すると言う事件が起きる。
責任を糾弾され席を失った魔女は、暴走した錬成生徒と共に自我を忘れたとして学園に反旗を起こしたと認定され囚われる。
魔力回路を破壊し肉体の削除という完全死亡を強いられたが学園側でも命を落とす魔女がでるほどの大惨事であったと云われる。

そして其れが、学園ルネサンス崩壊の序曲を起こす前兆でもあり其の3ヵ月後に遠熾記念会館の事故、其の6ヵ月後に生徒総会崩壊が始まることとなった。
大災害後の人口過多、魔法石の開発時期、安定研究、在籍魔女の入れ替わりと所属、他組織間との魔女による提携政治介入、学園結界の改築等、
多様な実験や研究、目論見、政が全盛期であった学園ルネサンスでもあった背景もあるが、其のための尊い犠牲となった生徒達でもあるのはいわずとしれた事実である。

 

 [70] 魔人 ≪まじん≫ [群体名] 【魔】【協会】

  悪魔人。合体者。化身者。
ディアノクス。

悪魔化(デモライズ)することのできるディスエイブルを指す言葉。
悪魔化には極めて特殊な儀式魔術が必要であり、力のある魔女なり魔術師の後ろ盾である加護が必要とされる。
此れは、召還儀式によって呼び出した悪魔を被験者の身体に融合する必要があるからであり、魂の保護、魔力回路の改竄、被験者の高い精神力が必須になるためである。
成功した場合、融合した悪魔の力を本来の魔力回路に加えられるので基礎魔力や能力の劇的な向上を得られるが代償としての対価も高い。
通常は、精神力の一時的強化と魂の加護の為に魔女の加護を使用して硬膜と呼ばれる障壁を生成する手順が一般的であり最も成功率が高いと云われる。
難点は、魔女の加護を使用すると言う時点で魔女の信頼と共感が必要とされる点、魔女側の対価も高く其れを行うとする魔女も少ないことになる。
逆に魔術師を介する場合は、被験者の精神力や力が最も成功率に左右する。
儀式装置等の設備で代用する場合も成功率を高めることが可能。
力の派生は、完成体(イニシレイト)としては二種に分別され融合する悪魔の数により分類されるが悪魔の融合を女性ならば子宮からの受胎により行っていく形なども存在する。
完成体の融合数としては、一種の悪魔ないし二種の悪魔の融合までの結果が確認されているが此れは人の耐えられる精神の限界であるとされ、後者の方が成功率は極めて引くい。
一種の悪魔との融合を二重化身者≪デュエルインクルード≫、二種の悪魔との融合を三重化身者≪キメラインクルード≫と呼ぶ。
魔力的な強さで言えば、前者は通常のディスエイブルの約1.2倍〜3倍、後者は3倍〜5倍と言われ、融合する悪魔の種族大種に左右される。
他の特徴として、悪魔化した場合、取り込んだ悪魔の形状が部位的に出る形となり、場合によっては巨大化等も加わる。
属性相性も融合した悪魔の特徴が出る形になり、人化の状態でも悪魔特有の魔力や体臭等を隠し切れない場合も多い。
明確な弱点として悪魔としての接合部位である場所≪アンタレス≫が身体の部位に存在する形になる。
ただし、この接合点は0.1ミリにもみたらない点なので其処を見つけ出すことは極めて難しく実践上弱点としては捉えられていない。
万が一にでもアンタレスを確実に突く事が出来れば、魔力回路の変調を起こし拡張回路オーバーヒートが発生し悪魔化が強制解除される。
此れは時に悪魔化した者を救う形だと云われるが正確にはそうではなくアンタレスを突かれた者の末路は廃人か死の二択しかない。
アンタレスを突かれた際に魔力回路は完全に壊れ、脳の一部、魂の一部、身体の一部を対価として失うためであり魔力を保持できない身体になる。

また、先天性的に悪魔化できるディスエイブルも存在しディアノクスと呼ぶ。
ディアノクスは、血と魔力回路に悪魔の血が混在しており此れは計画的に悪魔化される前提での出産か悪魔に陵辱された魔術師からしか生まれる事はない。
完成体の悪魔人に比較すれば魔力強度は低いものの人化の安定性に優れ対価対象も少ないのが特徴になるが、其の個体数はディスエイブルの中でも希少種と呼べるだろう。

 

 [69] リング・オブ・ファイブ ≪りんぐおぶふぁいぶ≫ [アイテム] 【魔】【協会】【秘】

  王の指輪。ソロモンの指輪。魔女の指輪。魔術師の指輪。魔王の指輪。
災厄と力の結晶。呪われた聖人の枷。冥王の瞳。
五奏連環魔具。

元はオースの壷と呼ばれるアークの中で発見されたとされる、身につけたならば、あらゆる悪魔を支配し従属できると云われるアーティファクト。
パワーソースである領域は【Energy】【Time】【Matter】【Thought】【Death】の5つであり、世界には5つ存在する。
対応する領域の全ての力を振るうことが出来ると言われているが、其の代償は破滅である【Entropy】の領域の力になる。
ゆえに、此れ以上のハイリスクハイリターンの対価工芸品は類を見ないとされる。
協会のあらゆる賢人、大魔女でさえ其のリスクと危険性の為に手にすることを拒絶する。
かつて其れを手にし最も長く詠歌を謳ったのは、最後の持ち主であると云われるソロモン王。
が、絶対なる魔術王とて最初は善なる目的に使っていたとしても、最後には其の身を滅ぼす因果律を己自身で招く結果になったのは指輪の影響だと伝えられる。
指輪はソロモン王の墓に保管されているのを確認したのが協会であるが其の数は2つと報告されていて、他の3つの指輪は何処にあるのかは記されていない。
指輪の性質の一部は、極めて厄介なものであり、着用者や其の候補者をゆっくりと間違いなく蝕むことである。
これが指輪の魔術として特に設計されたのか、単にその邪悪な起源のためかは不明である。
協会での僅かな報告書の中には、どの指輪にも共通する力として他者の意志を制御し、奴隷にすることができると言う記述があることから強いグレーターギアス(絶対的な強制の魔力)が備わっているとされている。

各指輪は相互的に強い因果関係があり、
一説には、指輪のいくつかは概念武装のアイテムと連動しているものもあるらしいが真意は定かではない。

 

 [68] アリストテレス ≪ありすとてれす≫ [アイテム] 【魔】【協会】

  宇宙鉱石。
未知なる魔法鉱石。神石。
神界鉱石。
Lonsdaleiteを越え、魔法鉱石として最強の硬度を持つアダマンタイト以上の硬度と柔軟性と記憶性。
そして知性というエゴを持つ未知なる鉱石。
此れを用いて作られたものが、世界の律の中で最も強力とされる万能兵器アムラムアである。
アムラムアと認識され認定される武具は原罪攻殻武装と呼ばれ、此れは創られるものではなく創られたものとしての認識になる。
しかし、古代知識(アーケイン)学ぶ中で魔術師は此のアリストテレスを素材にアムラムアに似た武具を作り上げる事に成功する。
其れが概念武装と称される固有機能を持つ魔術武装と呼ばれる武装になり、ウィザードと呼ばれる魔術師の極一部が所有する強力なアイテムになる。
アリステレスは、主に神話上の経緯を持つ地で発見されることが多く、地球外鉱物である隕鉄などには高い可能性で含まれていることが多い。
アーティファクトやアークと呼ばれる最古のマジックアイテムには必ず含まれている成分でもあり、其の強い力として
魔術6大領域【Energy】【Time】【Matter】【Thought】【Death】【Entropy】という事象に変化を起こさせる性質を持つのが特徴となる。

 

 [67] 使徒の兵装≪しとのへいそう≫ [アイテム] 【秘】【一部特教】

  鐘城の宝具。
鐘城十聖学園の魔女が持つ概念武装を指すが、其れを持つ魔女は限られている。
他組織機関と渡りあうために、理事長が与えた鐘城の魔女の為の第一種概念武装。
本来は二十四の瞳と呼ばれる魔女たちの中の十二人が持つと言われた事から使徒の兵装と呼ばれた。
生徒総会崩壊時に全ての兵装は解かれ、其の一部は学園結界のコアブロックとされ利用されている。
現在、其の所有が確認されて所持しているのは3名の魔女。
鐘城の持つ【ヘカーテの奏剣】、神威の持つ【アダムの操兵】、朝霧の持つ【アベルの瞳】になる。
残りの8つの内4つは結界のシステムに使用され、残り4つは行方不明。
最後に使用が確認されたのも、旧執行部の騒乱時になる。
なお、実際に使用され目撃が記録されているのは、【エリシャの槍】、【アブラハムの霊鎖】、【エレミアの神雷】の3つ。
当時の使用者は、黒の魔女、純白の魔女、策茗の魔女だが何れも現在は其の所有権をフロイラインにより解除されている。

 

 [66] 概念武装 ≪がいねんぶそう≫ [アイテム] 【魔】【協会】

  古代兵器。
宝具。聖具。
生体武器。生体防具。
アリストテレス産。
俗に言うインテリジェンスアイテムと呼ばれる知性のあるマジックアイテムのアーティファクト版。
物質前提としては、知性を持ち素材が地球外鉱石であるアリストテレスと呼ばれる鉱石でできているものを指す。
性能特徴としては、物によっては意志を持ち自律行動も可能とし、世界律の事象に影響を齎すものも存在する。
アーティファクト同様オドの蓄積領域数により威力の強度は変わり力の対価としてのペナルティとハンディキャップはある意味ではアーティファクトより厳しい形になる。
協会が定めた定義として言うのならば、第一種、第二種、第三種と特別なものが存在する。
ただし、第三種は擬似概念武装、サードアークと呼ばれ、アリストテレスという未知の素材を魔術師が使用するための試作的魔具を指し、
第二種は模倣概念武装、セカンドアークと呼ばれ、出力制限が可能となる汎用魔具を指す。
したがって純粋な概念武装を示すのは第一種のみとされる。
おおよその破壊力は、第一種で個体出力兵器としては1個師団並とされると実働記録が確認されている。
第一種として有名なものはミトラ教の所有する聖ミトラが使用したと伝えられる十三の聖具、
黒羊教の八葉天王と呼ばれる導師が持つ九大宝具、乙女天神の神祇の巫女達が持つ十種神宝、
協会所属の魔道王家が持つ八大刻装などが挙げられる。
オリジナルである第零種の記録としては、大災害前では各国に存在していたと云われる原罪攻殻武装と呼ばれるものとされ、此れは使用度合いによっては国を消滅させるほどの大規模破壊兵器になると推定されるために使用条約が作られる程の武装になる。
大災害後に其の殆どが行方不明になるものの北ヨーロッパ大戦では其の内のひとつが使用された事が事実上の終結に繋がったと云われている。
其の影響度合いから、占有権や所有権を巡る問題になるものの実質は個人契約である自由性も含め各独立組織機関が最も望む力としての対象であり、
其の様は大災害前の核所有状況に似ていると言わざる得ない。

 

 [65] アウリオンゲート ≪あうりおんげーと≫  [背景世界用語] 

  おらくるネット 。
東京ネット。電波塔通信。悪魔通信。魔界への扉。
エリカの魔女ネット。魔女通信網。
ネットの女神サマ。

東京タワーから発信されている国内パソコン通信めいたインターネット紛いの電波回線。
現在、日本国内で唯一のPC通信できるネット的環境。
運営しているのは衿架と呼ばれる謎の女性でIR(インターネットラジオ)めいた独自通信回線も開いている。
声からして若い少女のような存在であり、魔女のひとりであると自らで宣言している正体不明経歴不明年齢不明の存在。
ついでに言えば東京タワーに本当にいるのかも怪しいが、事実を確かめようとも周辺は高位の悪魔汚染レベルが高く謎の電波結界が張られており周囲の森と相まって突入はほぼ不可能。
森外からも天気のいい日ならば、其の傾塔だけは確かに直視できると言うのだが…

メインページに繋げるには独自のPASSとIDを入手する必要がある。
PASSの取得は現会員からの紹介が最もスムーズで入手難易度が低く、特別会員メニューにはまた独自のパスが必要となる。

メインページの独自検索ページ『おーるとの門』で検索用語を入れると様々な情報を提供してくれる。
IR番組は特別チャンネル回線で『レッツ!おらくる☆ミ』が番組タイトル。
オラクルチェーンの検索汎用度は、おおよそ大災害前の百科事典並で簡単に手に入りとても便利。
IR番組は定期公開ではなく不定期ゲリラ公開。
メインページでは特殊なものを時折通信販売していたりもする。
大きな施設や組織で通信環境のある場所では、アウリオンゲートに繋がる場所も多い。

 

 [64] 模倣概念武装 ≪もほうがいねんぶそう≫ [アイテム] 【魔】【協会】

  セカンドアーク。擬似アーティファクト。
偽宝具。汎用聖具。
上野地区で作られている擬似アーティファクトクラスのマジックアイテムの総称。
協会では、【フェイク・マテリアル】と呼ばれる。
主に準○○製という肩書きで作られている。
マジックアイテムの中に擬似人格に似た自動構成認識自我を取り込み魔術的にインテリジェンス・アイテムとしてある。
其の為に形状変化や状況に応じての属性対応などが可能となる逸品であるために通常のマジックアイテムとは格の違うアイテムになる。
通常の使用は、しかるべき所有者のみとなるが例外的に借り受けるという形で他者でも使用は可能。
ただし、其の場合は本来の能力の1割程度しか使用できなくなるが其れでも通常のアイテムよりは遥かに強力なアイテムに分類される。

 

 [63] 魔女 ≪まじょ≫ [群体名] 【特教】【学】※一部【魔】【協】

  力を持つ異能力者。
独特の瞳の色を持つ者達。黄金の鯨。
魔力回路の特異な人種。全身触媒。

厳密に言えば男性でも魔女という総称で言葉にされることがあるが男性の場合は悪魔憑きと呼ばれる場合が多い。
一般的に魔術の浸透している団体や世界の中では、緋色及び魔眼を持つ強い魔力を持つ女性の総称。
10代の少女特有の成長期が魔力回路のピークを迎えるために其の年代で身体の発育を停止させているものが多いのも特徴。
ディスエイブルとは違う、特異な人種とも言える。

魔女の所属する場所として最も多いのが協会であり、次が大きな勢力組織になり魔女の数が其のままの武力となる事もある。
ミトラの聖女、黒羊の具現者、乙女天神の九十九乙女等に次いで多くの魔女を有しているのが二十四の瞳と呼ばれる魔女の在籍する日本の鐘城十聖学園になる。
各組織に属していても中立という立場を貫く協会にも登録をしている所謂二重登録の魔女も多い。
独特の思想を持つ魔女達との広壮論議は協会内でも多く、魔女同士の争いや戦闘も起こりやすい為に古い魔術師達との喧騒で協会から追放される魔女も後を絶たない。
協会では、魔女専門の排除機関である執行機関も存在するほどになっている。
また、協会に保護という名目で確保され研究材料にされる魔女も少なくはなく死体の状態でも一部の器官だけでも高額な対価などで取引される生きる鯨状態とも云える。

 

 [62] 一般人 ≪いっぱんじん≫ [群体名] ※一部【秘】

  魔法を持たない人たち。
普通の人類。HP3の人。
悪魔に対抗する手段が無きに等しい人たち。
だが、数というものでは人類はまだ悪魔よりも多く存在している。
中には銃器を手にして抗うもの、魔女や能力者を雇ったりすがるもの、利用するもの様々である。
人々は強く団結しなければ生き抜いていけないと知り、異能力者によって束ねられている者達も多い。

ただし、気をつけなくてはいけない。

彼らからすれば、悪魔も魔女も能力者もすべてが同じカテゴリーにされるからである。
常人とは違う力を持つ彼等が自らの欲望の為に動いたならば、それらはなんら悪魔と変わらない。
むしろ人の姿をとしているだけ最悪なのかもしれない。
そして、人は己と違うものを畏怖し恐れ警戒する生き物である。
魔女狩りや能力者狩りが行われる事も少なくはない。
大災害後に生まれる比率の多くなった異能力者たち。
彼等をもし生んだ親がいたならば、其れを隠し通そうとするかもしれない。
第三者にわかりにくい素質ならまだしも如実に他者との違いがわかる場合は我が子を捨てる親も存在する。
また、魔術師がそういった子供を買っていくこともあることから奴隷市場というカテゴリーが世界には復活している。

其れでも、場所や環境によっては能力者や魔女が喜ばれる場所も存在はする。
人と違う力が敬われ頼りにされるという言うケースは、特に信仰などがある場所では受けいられやすい。
其の根本となりうるカルトがミトラや黒羊、乙女天神になる。
鐘城十聖学園を魔女の巣窟と呼び、禁忌の場所とみているが、此れは一般に忌み嫌われる異能力者を好んで集めていると思われるからである。
だが、反面彼らを隔離している施設だという捉え方もあれば優れた能力者を外出させている育成機関だという見方をしている者達も居る。
そして、一部の世界では優れた異能力を持つ奴隷を世界に流出する場所としても有名。

 

 [61] ソロモンの悪魔 ≪そろもんのあくま≫ [群体名] 【協】【秘】【魔】

  ソロモン72柱。
イスラエル王国の第三代の王であるソロモン王が封じたとされる72人の悪魔。
ソロモンの霊。ソロモンの七十二人の悪魔。72の魔王。

≪記載悪魔≫
1. バアル 2. アガレス 3. ウァサゴ 4. ガミジン 5. マルバス 6. ウァレフォル
7. アモン 8. バルバトス 9. パイモン 10. ブエル 11. グシオン 12. シトリー
13. ベレト 14. レラジェ 15. エリゴス 16. ゼパル 17. ボティス 18. バティン
19. サレオス 20. プルソン 21. モラクス 22. イポス 23. アイム 24. ナベリウス
25. グラシャ=ラボラス 26. ブネ 27. ロノウェ 28. ベリト 29. アスタロト 30. フォルネウス
31. フォラス 32. アスモデウス 33. ガープ 34. フルフル 35. マルコシアス 36. ストラス
37. フェニックス 38. ハルファス 39. マルファス 40. ラウム 41. フォカロル 42. ウェパル
43. サブナック 44. シャックス 45. ヴィネ 46. ビフロンス 47. ウヴァル 48. ハーゲンティ
49. クロケル 50. フルカス 51. バラム 52. アロケル 53. カイム 54. ムルムル
55. オロバス 56. グレモリー 57. オセ 58. アミー 59. オリアス 60. ウァプラ
61. ザガン 62. ウァラク 63. アンドラス 64. フラウロス 65. アンドレアルフス 66. キマリス
67. アムドゥスキアス 68. ベリアル 69. デカラビア 70. セーレ71. ダンタリオン 72. アンドロマリウス

≪爵位とカテゴリー≫
■王
バエル/バアル、パイモン、ベレト、プルソン、アスモダイ/アスモデウス
ヴィネ、バラム、ザガン、ベリアル
■君主
ウィサゴ、シトリー、イポス、ガープ、ストラス
オロバス、セーレ
■公爵
アレガス、ウァレフォル、バルバトス、グシオン、エリゴス、ゼパス、バティン
サレオス、アイム、ブネ、ベリト、アスタロト/アスタロス、フォカロル
ウェパル、ウヴァル、クロセル、アロケル、ムルムル
グレモリー、ウァプラ、フラウロス、アムドゥスキアス、ダンタリオン
■侯爵
ガミジン、アモン、レラジェ、ナベリウス、ロノウェ、フォルネウス
マルコシアス/マルコキアス、フェネクス、サブナック、シャックス、オリアス
アンドラス、アンドレアルフス、キマリス、デカラビア
■伯爵
ボティス、モラクス、グラシャ=ラボラス/グラシャラボラス、フルフル
ハルファス、ラウム、ビフロンス、アンドロマリウス
■騎士
フルカス
■総裁
マルバス、ブエル、ボティス、フォラス、マルファス
ハーゲンティ、カイム、オセ、アミー/アミィ、ヴォラク

召喚するには、特別な手順が必要とされ通常の召還よりは儀式召還が必要とされる。
中でも必要不可決なのが、香料、ペンタグラム、ヘキサグラム、ソロモン王に干与する触媒の4種。
対価は悪魔の爵位によって代わり、悪魔が現世に身体を維持できるかは集められたマナに準ずる。
また、王の爵位を持つ悪魔を召還するためには別途強力な儀式触媒が必要になる。
大災害後では東京都内を含む近郊の随所で其の名を聞くことも多いが、最も多く活動しているのが上野方面と云われる。

協会で確認されている存在として非公開告知されているのが、オセ、ベリト、エリゴス、カイム、アモン、フルカス。

 

 [60] ナイツグロッサ≪ないつぐろっさ≫ [組織名] 【秘】

  牧場。アウトローの楽園。
シャルロッテ城。
設立はおよそ5年前≪現実時間での2006年≫
魔女として皇族の爵位を持つシャルロッテの元に集った魔女は大魔女の階位の二人。
異能力者としてのアウトロー達を取り込み新宿御苑大森林の中、カトリーヌ牧場跡地に城砦めいた建物を建造し活動を開始。
シャルロッテ自身の実の血縁である姉の管理する鐘城十聖学園に対し中立組織としての旗揚げを主張した。
抱える魔女は元鐘城の魔女で実力は高い。
組織マニフェストとしては、異能力者が安全に暮らせる世界を第一とするために能力を持たない一般人は其の下で働く下層として位置づけている(下層の労働層を虐げる形とは定義していない。むしろ力あるものが保護するという意味合いを含める)
悪魔なども害があるか否かで判断するために管理基準としては千京に近く太平道に似た体制に模倣する。其れは、圧政者に対しての抵抗勢力に近い意味合いを持つ。
この場合の圧政者とは害をなす人、悪魔、異能力者全般を示す。
また、大陸系秘密結社に似た宗教間の複合が見られることと千京に似た色合いを持つために現中国系最大宗教の黒羊とは其の結びつきも高く友好関係に属する。
牧場内には訓練場や研究所等、様々な施設が増築され拡大されている。
戦えるパンダ、白熊が数頭いて、みんなのマスコット。
アウトロー達を指揮する中には、魔女が加護を与える強力な異能力者も存在する。

 

 [59] 騎士王の蔵 ≪きしおうのくら≫ [地名] 【特教】【学】

  騎士の街。円卓の領域。

学園の東の森を越えた先に位置する旧靖国通り沿いから旧歌舞伎町付近のエリアを示す。
支配するのは魔女狩りの騎士と称えられる騎士王と云われ、騎士王と其れに従う円卓の騎士が存在する。

元はウェルーズ地方の騎士王が日本の新宿に赴いたという理由はいくつか考えられるが、其の最も有力な要因は竜の泉の存在である。
騎士王の持つ至高の聖剣を含め、円卓の騎士の武具は其々が強いアーティファクトでありそれらを統括するのが竜の精霊アヴァロンという存在になる。
この精霊の住む泉が現世に具現化した場所が新宿であり、其の為に其処に街を作り統治していると云われる。
しかし、相手は欧州において其の名は知らない者もいないと言う魔女狩りの騎士王。
旗揚げの際に目をつけられていた鐘城十聖学園は、戦的になる前に和平を結ぼうと魔女を一人派遣した。
其の魔女は初代生徒会の蒼の魔女(蒼穹の魔女)
だが、騎士王は頑なに和平を拒み、魔女は都度其処へと足を運ぶ。
騎士王は魔女を試すために6つの難題としての試練を課すが魔女は其れをすべて達成していく。
2年あまりの月日が流れ―――。
竜の識者と呼ばれる老魔術師アンブロジウの意思と口添えもあり騎士王は和平を受け入れる。
ただし、其処にあるひとつの規約を持ってきた。
騎士王曰く、
『貴公の力と誇りは確かに認めるべきものがあると判断された。だが騎士ひとりを見て国其のものを見ることは適わず』
『されど我が6つの試練を越えた貴公を称え、貴公と貴公の縁あるものたちだけは同様の者として認めよう』

―――こうして、和平は条件付で設立し騎士王の蔵との関係が始まったと云われる。
其の関係は現蒼の魔女に受け継がれ、魔女は等価として敵も多い騎士王を守るために騎士王の真名を隠すことを約束した。
ゆえに、現在でも騎士王が誰かというのは人々の記憶にはなくただ騎士王という存在だけを認知できる形で残る。

余談だが、精霊アヴァロンの住む泉の周りの庭園の世話をしているのが初代園芸部部長の執行部所属の葉曄の魔女である。
なので、葉曄の魔女の加護を持つものも其の名前をだせば蒼の魔女の加護同様に騎士王の蔵では保護下に置かれるという。

 

 [58] ≪石化の魔眼≫ [名称] 【魔】【協】

  魔眼のひとつ。
ゴルゴーンアイズ。エレキュラの瞳。
石杭。キュベレ。

先天的な能力によってのみの力であり、魔術によって再現する事は出来ない魔眼のひとつ。
裸眼で目視もしくは接触等の対象との因果律を構成すれば即座に石化という事象を発生させる力。
伝説のように「目を合わせなければ効果はない」ということはなく、あくまでも因果律を共有させればいい。引出される事象率は高く、例え抵抗されたとしても対象の生体回路に支障を起こす副次作用がある強力な魔眼。

 

 [57] 千代・閃華 ≪ちしろ・せんか≫  [人物名] 【魔】【特教】

  若くして男子、千代(チシロ)は雲隠れ正陰の一番弟子であり、その留守を預かる名工の一人。
女子、閃華(センカ)は乙女天神の九十九巫女の一人にして、朝霧の隠れ里の守護役の一人である。

千代は筋骨逞しく大柄。人当たりや人柄が良く、話好き、と。体躯は兎も角性格は大よそ職人のイメージからかけ離れている。
閃華は小柄で華奢。無口で無愛想、かつ普段は、千代が作った、黒金の全身装甲千早、という謎の装備に身を包んでいるため、姿は愚か、容姿や表情、性別すらも謎のベールに包まれている。というか、ロボっぽい。
この二人を中心に、朝霧の隠れ里は運営されている。

 

 [56] 朝霧の隠れ里 ≪あさぎりのかくれざと≫ [地名] 【魔】【特教】

  名工・雲隠れ正陰を中心とする職人集団が生活と製作、制作を営む、林野から山中にかけての集落
その需要の性質上、和の装いの強い作品に携わる職人が多いが、しれっとガンスミスがいたり、板金鎧を作れる職人がいたりとカオスな空間。
むしろ、作れないものの方が少ない場所とされている。
彼らの作れないものは
・電気を動力とする様な機械群
・魔力を動力とする様な大型魔道具
――くらいのものである。
電気を発する刀、だとか、魔力を帯びた薙刀、などなら普通に作れたりする。
集落内は、日が落ちるまで、金属を鍛える音が絶えないことと、『朝霧の湯』とされる温泉が名物。
意外と、観光でも食っていけそうな場所だったりする。


 

 [55] S.T. ≪えす・てぃー≫ [名称] 【秘】

  エス。エスティー。セフィ。セト。
緋色の使者。魔女の契約者。瞳の調律者。千年魔女の知り合い。
体長40cm程(尻尾を含むと60cm以上)の白い仔猫に酷似した四足歩行動物。
瞳は緋色で、額に直径約6cmの緋色の宝石が埋まっている。
尾は細く長く鍵状でいて常に螺旋的な動きをして尾先は十字架の様な形。

一人称は「僕」
学園には古くから存在しているらしく極めて情報通でありおよそ知らない事のほうが少ない。
学園で魔女になるものは緋色の瞳を受け取る際に必ず既知となる存在。
所属するあらゆる魔女はこの存在の事を認知しているし逆らう事もしない。
二十四の瞳であるS級生徒達からは魂の使者と呼ばれる事もある。
対象からの不干渉存在でありながら、対象に対する干渉度合いは絶対的なものがあるという存在。
学園長が学園に来る前から学園には居たとも云われ、理事長の連れてきた存在だとも云われる。
尾の尻尾は生命が触ると塩の塊と化し、無機物が触ると其れは死の灰になる。
アーネンエルベ同様あらゆる結界内に侵入透過ができる。

魔女が規約以上、もしくは規約ギリギリの力の行使を行なう際に姿を現すことが多い。
すべての魔女の補助行動が可能で各魔女の魔力回路調整も行なえる。
理事長代理と為っている零の魔女と共に居る事もあるし、賢者達と一緒の時もあるが通常は其の存在を

確認する(視認)することはできない≪感知系能力を5レベル以上で持つものは通常視認可能≫

 

 [54] 虚無の属性 ≪きょむのぞくせい≫ [魔法用語] 【魔】【協】

  ゼロセクト。スペルゼロ。
ワンゼロ。第0系統。
協会で認知、設定されている8大魔法形式(アブジュレーション、コンジュアレーション/サモニング、ディビネーション、エンチャントメント、イリュージョン、エボケーション、ネクロマンシー、オルタレーション)の枠外に存在する特殊な系統の内のひとつ。
魔力の源であるマナから生まれる負の領域であるゆる物質構成の対面に存在するアンチスフィアーの魔力を意味する。
主な能力として、マナの分解を主軸とすることからマナ其のものをオドとして制御できる事が使用条件とされていて、行使過程では干渉マナの完全掌握が可能とされるため取り込んだ魔力構成を把握できるとも云われる。
理論上では、其の回路は生成進化回路と呼ばれる。
マナをオドのように制御できるというのは回路以前の条件となる為、協会の歴史内でも逸材は存在しない。
実質的にはアーティファクト等を使用しないとこの系統は行使できないものと定義されている為、机上の系統とされるのが一般的。
また、使用行使に対し干渉区域の因果律の変化も伴うとされることから禁忌魔術としても認定されている。

 

 [53] 深堂の絵 ≪みどうのえ≫ [アイテム] 【秘】

  初代美術部部長である深堂彩架の作品。
魔術絵画。
風景よりも人物。美術部員や生徒たちなど人物画が多い。
画風は、光と変化の質感、透明感を重視した形で、オーギュスト・ルノワールのような作品が多い。
主な展示室は、彩香園と呼ばれる旧講堂に飾られている。
其処には、部員、学園生徒たちの生き生きとした姿の作品が今なお置かれているだろう。
代表作品で有名なものには、学園所属の魔女たちを描いたものもあり、学園長室前の肖像画も彼女の作品である。
魔女を含む肖像画は何れも、モチーフの魔女と様式化された装飾の組み合わせに描かれているのも特徴的。
また、未発表の作品なども多く存在する。

代表作品:
大魔女フロイライン(学園長の肖像画)
銀を纏う魔女(銀の魔女の肖像画)
庭園彩華(葉曄の魔女、雲影の魔女、園芸部員たちの温室での作業風景)
彩香園(雑談に花咲く美術部員たちの光景)
魔女園(生活環境部の部員たちの日常の光景)
標の苗木(一女生徒の肖像画)
錬成園(第一期練成生徒たちの卒業式の光景)
母なる鐘城の主(理事長の肖像画)※未発表作品
瞳の四騎士(S級生徒4名の肖像画)※未発表作品
騎士の瞳(騎王の魔女の肖像画)

 

 [52] 魔由里 ≪まゆり≫ [人物名] 【協】【秘】

  銀の魔女。銀の神祖。前銀の魔女。

銀の刻糸と呼ばれる封印術によりさまざまな封印を得意とするシール・キャスター(封印師)。
学園設立時から契約をしていた魔女たちではないものの、中途契約魔女としては力ある魔女のひとり。
協会の魔女言聞録にも名を連ねていることから東洋における大魔女のひとりと云われ、ゲートキーパー(門の守護者)としての爵位を持つ。
S級魔女の列席に連なる力を持つが席任命を拒否し、学園管理には関わらないとするものの生徒総会発足には銀の魔女として席着任を受け持つ。
着任背景には前黒の魔女の影響が高く、黒の魔女の補佐のための着任と云われていた。
学園内では銀の魔女の支配領域≪銀の神殿≫を筆頭にいつくかの領域を所持。
学園内最終履歴録には、旧執行部の騒乱により明星の魔女の封印に参加し命を落としたと記述されるものの遺体の発見はされていない。

現銀の魔女とは邂逅した当日に冠を譲ったと言う。
理事長在住の際に当時、身を寄せていた雲影の魔女と出会い其処にも深い親睦があった。

 

 [51] 旧講堂 ≪きゅうこうどう≫ [建物名] 【秘】

  彩架園。彩架の城。彩架個展場。

学園敷地内の森の中に存在する旧講堂であり、現在の体育館の前身の木造建物。
13年前までは使用されていた場所。
第一期生の魔女である【魔血の魔女】である深堂 彩架≪みどうさいか≫が管轄として管理していた。
美術部部長、生活環境部部長でもある魔女は、生活環境部部室を講堂内に作り活動していた。
部員の不祥事事件と共に魔女が銘を消され、処分されると同時に閉鎖された場所。
大きさは現在の体育館よりは小さいものの1階部分の天井までの高さは高い。
1階部分は、講堂、壇上、壇上裏、倉庫、裏手休憩室と裏口の扉、生活環境部部室、トイレ。
2階部分は、観覧席と荷物倉庫、映写室と階段近くの小さな休憩室のみ。
3階部分は、照明器具の整備室と倉庫のみ。
中は、荒れ果てている様子はなく、其れは管轄魔女の魔力の籠められた所々に飾られている絵画の影響だと言う。
飾られている絵画は、部員を含む生徒たちが多い。
生徒の日常光景の作品が多いのは魔女のモチーフが生徒だったという影響かもしれない。

歴史的に忘れ去られた場所であり、学園からは敷地圏内の森の中を徒歩で15分程で到着する。
途中、森の中の道標には、木で作られた十字架のモニュメント(生活環境部作成)が置かれている。

 

 [50] 第一期 ≪だいいっき≫ [組織名] 【秘】

  初代。第一期生。S級生徒。二十四の瞳。鐘城の目。
学園長と理事長でスカウトしてきた学園創立に契約をした一級特別生徒の魔女を示す。
主に、一期生もしくはS級特別生徒という記載をされている。
何れも高い経験値を所有する魔女か大魔女。
生徒総会設立時以前までの魔女たちが多く、其々が担当する役割や学区内地域などを担っていた。
現在、学園記載記録として記述されているのは以下の銘。

【鐘城】、【明星】、【糺紫】、【銀彗】、【深淵】、【鮮血】、【魔血】、【錬成】
【神威】、【朝霧】、【緋色】、【冥京】、【騎王】、【聖痕】、【絶英】、【蒼穹】
【黒蘭】、【純白】、【喪失】、【乖蘭】、【銘不明】、【銘不明】、【銘不明】、【銘不明】


強行処分退席記載:【明星】、【深淵】、【鮮血】、【魔血】、【錬成】、【冥京】、【黒蘭】
抹消記載:【糺紫】、【銀彗】、【純白】
席退去記載:【喪失】、【絶英】

これらの情報は、図書資料室の禁忌貸し出し不可の資料室に置かれているため一般の人の目に触れることはない。
アトーエンナでは3レベル保持の情報に当たる。

 

 [49] アトーエンナのアクセスレベル≪あとーえんなのあくせすれべる≫ [名称] 【監】【特教】【秘】

  0レベル:【特別教師1級】
学園所属生徒/教師の大まかなプロフィールの確認
(在籍年数、判別魔力回路(素質)、レベル、現在までの成績、所持石、寮の部屋NO、私書NO、身長/体重などの健康診断結果等)


1レベル:【監視者】
0レベルに加えての以下の詳細な内容の閲覧
(追記で、詳細な個人能力値(HPや、最大攻撃力値等)、在籍前の出自(過去の経歴)、在籍時の入学テストでの結果、所持携帯電話番号、貴賓蜜レベル、施されている貴賓蜜内容、蜜納具としての選定確立等)


2レベル:【特別教師一級長】
1レベルに加えて以下の内容の閲覧
(生徒会魔女の基本的なプロフィール(公式プロフィールレベル)、現状の報告済みの滞在現在地の照会、博士館生徒の1レベルまでの情報、学園在籍生徒/教師の魔術師としてのレベル、ランク、学園所属生徒/教師の現在位置の特定、年間学園行事の予定表や連絡事項、生徒会行事の提出済み予定表の閲覧、学園同盟組織の一覧等)


3レベル:【特別生徒1級】
2レベルに加えて以下の内容の閲覧
(旧執行部所属魔女の基本的プロフィール(公式プロフィールレベル)、学園所属経歴のある魔女の一覧、生徒会魔女の所持領域の一覧と連絡先。生徒会魔女の現在進行形の使命一覧、S級教師の基本的なプロフィール(公式プロフィールレベル)、遠熾記念会館事件までの学園内事件の情報、学園内基本各施設の結界コードのサード・セキュリティ認証コード、各寮のセキュリティ認証コード、学園所属生徒/教師の魔力回路へのアクセスコード(詳細な所持能力等の閲覧)、現在の協会内の基本的情報閲覧等)


4レベル:【亜麻色の魔女(昔は浅葱の魔女)、特別教師S級、博士館魔女の補佐悪魔】
3レベルに加えて以下の内容の閲覧
(生徒会魔女を含む学園所属経歴のある魔女の記録の残っている情報(戦闘記録データや所持石、所持アーティファクト等)、生徒会魔女の使命経歴、旧執行部所属魔女の記録の残っている情報(戦闘記録データや所持石、所持アーティファクト等)、S級教師の記録の残っている情報(戦闘記録データや所持石、所持アーティファクト等)、トリニティの基本的なプロフィール(公式プロフィールレベル)、博士館所属悪魔の経歴や情報、生徒会所属魔女・零の魔女の基本的なプロフィール(公式プロフィールレベル)、基本施設、各寮を含む重要施設内のセカンドーセキュリティ認証コード(特別授業室の結界や防壁のレベル調整、各施設内の隔離/閉鎖コード)、新宿一帯の悪魔の詳細なデータ、現在の協会内の秘匿情報閲覧等)


5レベル:【生徒会長】
4レベルに加えて以下の内容の閲覧
(生徒会魔女への使命内容の修正権限コード、零の魔女の使役悪魔の経歴、生徒会魔女の所持領域への干渉アクセスコード、トリニティの記録の残っている情報(戦闘記録データや所持石、所持アーティファクト等)、学園所属生徒/教師の魔力回路へのコントロールアクセスコード(魔力回路の操作)、貴賓蜜レベルの調整コード、基本施設、各寮を含む重要施設内のマスターセキュリティ認証コード(施設内の構成変更や施設内空間削除)、博士館所属悪魔のウィードインパクト・アクセスコード(能力の制御等)、新宿一帯の領域所属悪魔への連絡等)


6レベル:【トリニティ】
5レベルに加えて以下の内容の閲覧
(理事長室への入室権限コード、学園内の魔力識別と索敵、各魔法石のコントロールアクセスコード、S級教師の所持領域への干渉アクセスコード、生徒会魔女、S級教師への緊急召集権限。旧図書館を含む学園内閉鎖地域へのマスターアクセスコード、学園内聖地へのマスターアクセスコード、理事長代理への緊急連絡。学園長への緊急連絡。ワルプルギスの館のマスターセキュリティ認証コード。学園内閉鎖禁忌ブロックの現状情報等)


7レベル:不明

 

 [48] アトーエンナ≪あとーえんな≫ [名称] 【監】【特教】【秘】

  導の魔導書。鐘城の幹。学園の意思。
中枢統括システム。

鐘城学園の魔力構成システムの根幹をなす複合演算処理システム。
システム内のデータには情報の重要性と各魔力系統に分かれたセクションに基づいた9段階のレベル分けが為されており、一級生徒である緋色の瞳や各魔女の能力データや経歴等がレベル7の情報とされている。
レベル6からは特別な認証が必要となる。
セクション領域毎に、厳しいアクセス制限が設けられており、結界システムを担当する亜麻色の魔女、三賢者はレベル4、通常の一級生徒はレベル3までしかアクセスできない。
監視者には、レベル1のアクセス権限を持ち、この段階は、学園の基本名簿などが参照でき、各生徒、教師の貴賓蜜レベル、経験、授業内容、経歴等が容易に参照できるが、必要外の個人的情報露呈は厳しい罰と処罰があるので注意が必要。
特別教師1級は、レベル0のアクセス権限を持ち、生徒の名前からクラス/所持石/級/寮といった表面上なデータのみ、参照できる。

アトーエンナには、協会の持つ演算システムデータと無断連動しているため、それらの情報をコンバットトレースさせる事も可能。
この為、一級生徒はアトーエンナと同調をすることにより、マナの活性化や魔力構成オペレーションのサポートを受けられ、通常より魔力の消費を軽減し、また効率よく構成や展開を行なうことができるようになる。
此れは、緋色の瞳のもつ共有機能であるため、執行部の魔女が持つ緋色の瞳も其の影響を受けることが可能。
だが、生徒会側が此れをアトーエンナより制御できないのは、緋色の瞳のデータがレベル7の情報だからである。
(誰もアクセスできない領域なので、使用されていても其の確認が取れないため)
現在、最高アクセス制限が、博士館のトリニティの魔女たちであり、其のアクセスレベルが6にあたる。
ターミナルコアのセントラル場所は不明だが、ターミナルの一端は、理事長室に存在する。
なお、アトーエンナは、通常4レベル以降のシステム領域を示し、レベル0、1がマリ、レベル2、3がメアリと呼ばれる分離演算システムになるため、これらの名前が使われることも多い。

アトーエンナへのアクセスは、通常は学園内におかれたPC(資料室/職員室等のもの)から、瞳孔認識システムと声紋認識によって、閲覧が可能となりますが、申請があり、ノートPC等の携帯端末を所持している場合はそれらに端末プログラムを入れることが許可されることもある。

 

 [47] 正陰≪まさかげ≫ [人物名] 

  黒い作務衣を纏う隻眼独角片足の鬼。
額に天にと向かって生えた一本の角。隻眼に刀の鍔を当て眼帯とし、残る瞳は金色に燃えている。
赤銅色の肌に、厳しい顔つきは人間なら壮年に相応し、豊かな白髪は無造作に後ろに纏められている。
背丈は鬼の男子の平均をやや下回るが、年齢を考えれば妥当とも言え引き締まった体躯を持つ。
右目と右足が無く、移動する時は松葉杖を用いる。

千京に属する古い鬼。
技術に関して貪欲で、其処に人と鬼の垣根は無いと考えるタイプの職人。
人、鬼に限らず広く弟子を取る。
自分の仕事に関しては頑固で、頑固すぎて素材から何から己の手で集めねば気がすまない性質である。
そんな理由で、千京には余りいない。一説に因ると、年に十日もいないらしい。
彼の打った作品や彼自身が時に『雲隠れ正陰』と呼ばれるのは此処から来ているとも言われる。
持ち込みの素材で刀を打たないと言うわけでは無いが、素材から得るインスピレーションを最優先する&頑固なため何ができるかわからない博打じみた刀工である。
ただ、腕は古今東西比類なく、失われた刀工の業を幾つか保有しているともされる。

 

 [46] 黒獅子カリフ≪くろししかりふ≫ [人物名] 

  騎士王配下の円卓の騎士の一人。
本名:カリフ・ディアス・イスファハーン
イスラム国籍。
イスラム人特有の焼けた肌と繊細な白人の雰囲気を醸し出す逞しい体つきの黒人。
頬に鋭い傷跡が見え、獅子のごとき鋭い眼力を兼ね備えているのが特徴的。
五感が発達し、巨体でありながら獣のような動きと察知能力を持つ。
武器は聖剣でもある漆黒のグランドシャムシール。
鎧は、バンデットメイルを着用。

 

 [45] 竜の精霊アヴァロン ≪りょうのせいれいあぶぁろん≫ [人物名] 【協】【秘】

  竜なる五。聖竜。
真名は不明。
アンブロジウスと契約をする古代の精霊であり悪魔。
種族はアルラウネ同様上位精霊。
力ある精霊で、アンブロジウスの出生、真名を唯一知る存在であり、騎士王に【王者の威光】と呼ばれる、アーティファクトを与えた。
本来の姿は、大きな二翼を持つ真紅の竜と云われる。
円卓の騎士達の持つ聖剣の修復が主な仕事だが、円卓の騎士たちの助言を行なうこともある。
シャーロットをよくからかって遊んでいて、住処である竜の泉からでて街へ出ることもあるとの噂。

 

 [44] 風刻のスー・ウィール ≪ふうこくのすーうぃーる≫ [人物名] 

  騎士王配下の円卓の騎士の一人。
最も若い騎士であり、10代の少女であり、巫女でもある騎士。
ネイティブ・アメリカインディアン・スー族の末裔であり、全身に紋様を刻印として刻んでいる。
ペタと言う名の、5m強の強大な白いバッファローである聖獣を常に連れている。
ショートボウ、ブーメラン、ショートスォードを使用し、鎧は銀のハーフプレートアーマーを着用。
聖剣はブーメランで、本人は、自然干渉系の魔術にも長けている。
本人の身長は150cm代の為、移動中は、ペタの上に乗っている姿もよくみられる。
決して、バッファローが本体ではない。

 

 [43] 隻腕のクラスファトラ ≪せきわんのくらすふぁとら≫ [人物名] 

  本名不明。
騎士王配下の円卓の騎士の一人。
竜退治の際、左腕部と左目を失い、其の後遺症として、左腕、左目が義腕、義手、義眼であり腕部は特殊な鋼鉄の腕と為っている。
紅い刀身のフランベルジュを聖剣として使用する背丈のある男性。
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力を持つ勇猛な騎士。
感情の起伏があまり見られないが、無口なわけではなく、酒が好物のため、酒が入ると普段よりもかなり話す。
騎士らしくフルスーツアーマのプレート装備。

 

 [42] 財務官シャーロット  ≪ざいむかんしゃーろっと≫ [人物名] 

  マネーメイデン。歩く貯金箱。総合幹事長。
アンブロジウスの弟子にして、騎士王の蔵の財務官である魔女であり神官。
大災害後の焼け荒野の下、アンブロジウスに拾われ育てられた。
鑑定の魔具としてはアーティファクト級と呼ばれる”ルキフグスの眼鏡”を常時着用している。
騎士王、円卓の騎士等の所持するすべての財政と魔具を管理し、領地内の財政も一手に賄っている豪腕経理士。
魔術の腕は、いまだ勉強中で武具としてフレイルを扱い、其の腕前は剣の担い手よりも長けている。
内部に金銀財宝を敷き詰めているように見える特殊な陣地を作り上げる魔術付与空間能力作成が得意であり、
自慢のこの陣地である空間結界は、強欲な者に対して心理的な誘引作用がある。

 

 [41] 老魔術師アンブロジウス  ≪ろうまじゅつしあんぶろじうす≫ [人物名] 【魔】【協】

  竜の識者。白の魔術師。
本名不明。
白い荘厳なる顎髭を生やした老魔術師。
生まれなどは一切不明とされ、かつては、ミトラ教のバトローニの地位にも居た賢者であり神知者。
黒のウィザードローブは、裏地が白という特別製のもので、竜を従えると伝えられる”ドラゴンランス”の所有者の一人。
12賢者のひとりと称せられ、西方にて、若かしり幼少時代の騎士王を見つけ出し、あらゆる事を教え導いてきた。
騎士王の剣とされる円卓の騎士達の大半も、彼の指示の元、騎士王が出会い召集してきたと云われる。
神官としての瞑想力は、高次元に存在し、予言の元、東方の日本に騎士王を連れてきたのも其の為である。
深く広い人脈と様々な知識を有し、歌と喝采を喜ぶ陽気な一面も兼ね備えている。
協会への厳密な所属はしていないが、名誉魔術師としての席には名を連ねている。

新宿にて騎士王の蔵が作られ、其の平定後は、気ままな隠居生活にも似た日々を謳歌しているらしい。

 

 [40] 遠熾記念会館 ≪とおさかきねんかいかん≫ [建物名] 【秘】

  黒薔薇館。エルザの庭。とおさか先生宅。
湯煙秘湯。

学園敷地内の片隅にある古い洋風建物で、かつて、遠熾特別教師一級長が研究主任が其の功績を称えられ、与えられた建物であり、魔泉地のひとつ。
八大魔術研究、特に、オルタレイズの【永続】についての魔術研究が行なわれていた施設。
宿泊施設、教室、特別実習室、あろうことか地下温泉まであるらしい。
敷地内の中庭には、黒薔薇の庭園があり、中心にマナを蓄積した【エルザの十字架】と呼ばれるアーティファクトが置かれ、他にも多くのマジックアイテムの研究などもされていた。
学園の現在のシステム魔方陣の殆どは此処で開発されたが、22年前に、とある実験中に魔術暴発を起こし、施設内部の一部が炎上。
不幸な事に、完全防衛シェルターとして機能していた施設は、内部から脱出する事は適わず、何人も寄せ付けないままに死の連鎖を起こし、結果、99人の特別生徒と、遠熾メイジスターを失う大惨事となった。
事故後は、白の魔女の意向により閉鎖。現在は中庭を含め閉鎖されている場所ばかり。
生徒立ち入り禁止区域の中にあるために、月日の経過も加え存在を知るものは少ない。
当時、研究に携わっていた魔女は、黒、白、糺紫、浅葱の4人(浅葱は2人で1人計算)。

 

 [39] 高徐 ≪たかみち≫ [名称] 【魔】【協】

  日本を代表する名門魔術師家系の一角を担う御三家のひとつ。
主軸管理は、地脈霊地の管理、設営、構成の魔術師家系であり、霊地の管理者。
霊形【レイケイ】と呼ばれる、土地の魔力集合体であり其の土地の柱と呼ばれる存在の擬似生命体を作り上げる秘儀を持つ。
大災害前の時代は、管理する霊地を儀式の場/祈願の地として国に提供していた。
古い歴史を持つ魔術の名門だが、古来日本の術師家系である土御門や安部のように土着の霊術を有しているわけではない。
血統操作も行なってはいるが、画期的に其の血が、永く継続されていた理由には訳がある。
族外の血の混合に関しては、強力な人外の血を混ぜ、其の魔術刻印を磨いてきたと言われている。
事実、一族の血統の者は、『強制』、『誓約』、『浸透』という強い独特なシンボルマジック(紋様魔術)を使える特異能力を有する。
魔術特性は上記の3種に加え、転換。力の蓄積、流動、抑制を得意とし、魔眼持ちではないが、近い瞳術を得意とする。

一族のアドバイザーとしての魔術師は、協会で精神魔法理論の祖とされる、9大魔術師のひとり、メルズィス・ヨハン・ゴーデルマン。
高徐の血に何を感じ何を与え、何故弟子のひとりとしたかは、未だ、謎とされる。
数多くの弟子をもつ魔術師は、必ずしも弟子であるものには、秘術のひとつを授けると云われていただけに高徐の一族にもなにかしらのモノが与えられた可能性は高い。

 

 [38] イイーキルスの洞穴 ≪いいーきるすのどうけつ≫ 【地名】【魔】

  魔の穴。白蛆の住処。
蛇の背骨沿いの陽の通らない暗い森の中に存在する洞穴。
山側に面した洞穴らしき入り口の高さは12m幅6m程の大きなもので自然的な作りのようにみえる。
ただし、入り口は蓋をされたかのように氷の壁が存在する。其の氷の壁は白い霧の様なものを纏うかのように存在し、強い魔力を帯びているが、其れはその壁が特別な古代からの生物であるからである。
壁は、其の真名を知る魔術師などが契約を交わすか、使役する術をグリモアなどで既知の場合、あらゆるものを飲み込む。
飲み込まれたものは、生物なら仮死、モノならば停滞の状態、つまりは時間事象から切り離されたモノとなる。
洞穴の奥が、何に通じているかは定かではないが、一説によれば、ン・カイの地下世界やハロウワールドのひとつに通じているとも云われている。

 

 [37] シュトレゴイカバール ≪しゅとれいごいかばーる≫ 【地名】 【魔】

  魔女の村。黒の村。
蛇の背骨の陽の当たらない森林の中にあるが地図上には記されていない。
もみによく似た木が生い茂る山の中に存在する廃村。
村の大きさは原始的な集落にして約50余りの数で、大きくはない。中心には井戸があり、井戸には蓋がかけられているものの蓋は石でできていて魔法的な封印が施されている。
村から見える、村はずれの山に面した崖の斜面の向こう、樹木の生い茂る台地の中の切り開かれた場所には、八角形をした黒い石碑が置かれている。
石碑の高さは約5m、差し渡し45cm程。石碑には解読できない文字の様なものが彫りこまれている。
村の入り口から井戸までは約150m、井戸から村はずれまでは約200m、村はずれから山道を登り石碑までは約400m。

 

 [36] キャロルヒル ≪きゃろるひる≫ 【地名】

  魔女の丘。魔女狩りの丘。呪われた丘。断罪の丘。
セイレム平原から風車郡とは逆の方角(山ではなく廃都との方角)に歩いてゆくと見えてるなだらかで長い丘。
丘の頂上までは約900mで、途中、両端に長細い(3m程)の黒い鉄の槍の様な先端が十字になっている棒が刺さっている。
大魔女キャロルを絞首刑にする前日は、黒い雨が降ったとされ其の雨により戒律の聖釘と呼ばれる丘に立つソレラは、黒く変色したと伝えられる。
丘は、300m付近、600m付近で1段階、2段階と空気が圧縮して重くなっていく空間になり、魔力障害の消失を発生させる。
頂にはキャロルを含め数多くの神官を魔女として絞首刑にした、カマエルの戒律の断罪台と呼ばれる聖具が今なお置かれている。
其の絞首台は、断罪の刃も兼ね、其の刃の色は深紅であり強い魔力を帯び、漂っている。

 

 [35] セイレムの霧の平原 ≪せいれむのきりのへいげん≫ 【地名】 【魔】

  セイレム平原。霧の平原。魔女の平原。
常に濃い独特の霧が立ち込めている平原。
廃都アルカディアと蛇王の背骨の間に存在する場所であり、名は、ヘブライ語のシャローム(Shalom、平和)に由来して名付けられた。
アルカディアが栄えていた際の神器の力で作り出された、魔力を秘めた霧は、蛇王の背骨からのあらゆる悪魔からの侵入を防いだと云われている。
其の名残か、今でも深い霧は平原に存在していて現在も蛇王の背骨からの悪魔の侵入を妨げていると信じられている。
廃都に近い丘の上には、当時、最大の罪人として知られる大魔女キャロルを絞首刑にした首吊りの丘(キャロル・ヒル)が存在する。
アルカディアから平原までは、徒歩で約2時間。キャロルヒルまでは平原から約30分。

 

 [34] 大魔女キャロル ≪だいまじょきゃろる≫ 【人物名】

  本名不明。
ミトラ神官長。預言者。大霊の巫女。
アルカディアの神官長であり巫女でもあった魔女。
当時のアルカディアの統治者である聖王カイゼル及び其の子息を魔術にて殺害したとされ、容疑にかけられた魔女は、絞首刑にされた。
其の際にミトラの結界を≪緋文字≫と呼ばれる禁呪にて打ち破ったと云われ、直属の3人の弟子を含め、キャロル派の神官も多数、総勢約200の神官が絞首刑に為っている。
キャロル絞首刑の90日後にアルカディアを滅ぼした【凶獣】”九尾の狐”は、キャロルの祟りとも当時は伝えられた。
死した後も、数多くの逸話を残した魔女であり、其の弟子はいまでも生存しているとも伝えられる。

 

 [33] 這闇の魔女エルリーン ≪げんえんのまじょえるりーん≫ 【人物名】

  闇の策士。闇を支配する神官。
本名:エルリー・N・コティングリー。
アルカディアの神官であり、大魔女キャロルの弟子のひとりでもあった魔女。
地下神殿祭祀長として、平原の魔力固定とアルカディア地下神殿の魔力装置の膨大なエネルギーを風車というアイデアで、活かし得ていた事を成功させる。
コティングリーの風車、魔女の黒風とも呼ばれた其れは、蛇王の背骨からの襲撃を幾度となく退けた…が、
数多くの戦績を残した魔女もキャロルの弟子という事で白羽の矢が立てられ、キャロル捕獲の際、実の姉であるフラン・N・コティングリーの手により殺害される。
姉妹仲のいい関係であり、ミトラの強い加護を持っていたフランが妹を殺害した理由は不明であり、当時の記録も残っていない。
ただ、地下神殿祭祀長として、当時のアルカディアの貴重なマジックアイテムを統括管理していたエルリーンが一部の権力者達からの妬みを多くかっていたのはひとつの事実である。

 

 [32] 闇の貴族 ≪やみのきぞく≫ 【種族名】【秘】【魔】

  貴族。吸血種。ヴァンパイア。闇を統べるモノたち。
【貴族の瞳】ほどではありませんが、魔眼を持つ高魔の種族。
階位ある血統の貴族は、【皇紫の瞳】(コウシのヒトミ)という紫染みた色合いの瞳を持つ。

ヴァンパイアはその歴史を旧約聖書の「カインとアベル」にまで遡ることができます。
この時代に姿を現した始祖がいわゆるヴァンパイア王であり、その後、第1世代のヴァンパイアから順に第2世代、第3世代と世代を経ていく。
現在では13世代が主流。
王はサタンと共に魔界から来た王族であり、その証拠に魔界の当主である貴族の瞳を持ち、神にも近しい力を持っていたと伝えられる。
その後、世代を経るごとにその力は弱まっていくが、それの中で第3世代の吸血種たちが生み出した力、其れが、【皇紫の瞳】という力。
古くから生き延びたヴァンパイア(第4世代)は、長老(Elder)として恐れられてる。
ヴァンパイア(第5世代)は、上君主(High-Loadr)として恐れられている。
ヴァンパイア(第6世代)は、君主(Loadr)として恐れられている。

世界の終わりがくると信じていた崇高な種族。
その世界の終わりを≪ゲヘナ≫と呼び、その予兆が大災害の事を示すと言われている。
ゲヘナには眠りについていた第3世代のヴァンパイアが蘇り、堕落した子孫達を滅ぼすと言う予言があり、その為、多くのヴァンパイアは現在、それが近いと考えている。

 

 [31] エドワード・D・ヴラディスラウス ≪えどわーどでぃびぃらでぃすらうす≫【人物名】【秘】【魔】

  大公。闇城の当主。
鮮血の黒太子という異名をもつ純血種。
世代的には第四世代の純血種にあたる死の大公。
30代中半〜後半の黒い肌を持つ貴族風の出立ちの男性。
”黒太子エドワードの居るかぎり不死の血は滅ばぬ”とさえ、云われる実力者であり権力者。
魔界の領地も所持している十二貴族のひとりで新宿におけるナイトキャッスルの実質的支配者。

 

 [30] グレーテル ≪ぐれーてる≫【人物名】【秘】

  大公の娘と呼ばれる奉仕純血種。
元はどれも一介の非能力者であるが貴族の処女である令嬢たち。
大公の元に貢がられ、血を受け取り人を捨てたバンシーである少女たち。
体内に凶眼という人工的な魔眼を宿らせていて、其の為に視力を失っているが等価に強い魔力回路を得ている。
実際の魔力の強度は特別教師2級程度だが、大公に気に入られ数多くのマジックアイテムを装備しているのが特徴。
下級純血種としての能力も兼ね備えている。
また、
監査役として強力な悪魔が常に共にいるのも特徴。
監査役の悪魔は、黒猫、獅子など動物の形を好む傾向にある。

 

 [29] 蛇王の背骨 ≪へびおうのせこつ≫【地名】 【魔】

  魔王山脈。蛇山。
アルカディア遺跡の裏手に当たる山道の事を指す。
アルカディアが聖都として成り立つ前に住み着いていた、蛇人間と呼ばれる悪魔たちの居住区があり、平定された後も数多くの入り組んだ地下住居が見つかっていることから現在も危険性があるとされている。
高く聳え立つ山脈の異質な頂の屈折により、山中などは陽の光が届かず、万年暗い大地であり、其の為か異質な植物や悪魔が住み着いている。
山中の何処かには、蛇人間たちの支配者であった蛇の王が討ち取られた場所があると噂され、其処には蛇王を討った際の聖剣がいまなお刺さっていると云われている。
特別な磁気嵐が発生するため、電子機器は意図も簡単に壊れてしまう場所でもある。

 

 [28] 宮御前 ”修羅の倉”≪みやごぜん・しゅらのくら≫ [建物名] 【秘】

  蒼穹の魔女の専属領域。
円居邸。修羅屋敷。鬼の住処。
学園地下施設の一画、
セフィロトの刻まれた鋼鉄の門の先にある大きな空間に建てられている三階建ての和風武家屋敷。
NPC円居綾架の住居であり、
大きな道場、離れ、倉、池が中庭敷地内にはあり、道場では稽古も行なわれる。
領域内には時間軸を停滞させた場所もある。
領域内には、何時でも勝手に入れるわけではなく、入るには蒼穹の魔女の許可が必要。

 

 [27] 亜麻色工房亞繃研究所”亞繃のトリフネ” ≪あまいろこうぼうあまけんきゅうじょ・あまのとりふね≫ [建物名] 【秘】

  亜麻色の魔女の専属領域。
通称、トリフネもしくは、アマケン。
学園敷地内のとある巖倉(入り口場所も非公開)の裏手の入り口から降りていく、
石の階段を通った先にある施設の先にある地下水湖ドックに存在する巨大な戦艦。
外観は某エンタープライズに酷似している。
船内は数多くの部屋があり食堂、客室等豪華客船並な造りであり、大きなラボ、資料室も存在する。
船自体が巨大なゴーレムだと噂されるが其の真意と実態は不明。
石の階段からドックまでは直通エレベータを利用する(ゴーレムは専用搬入エレベーター有)。
主にゴーレムのセッティング、改造、メンテナンス、充電などの為、他の魔女と違い、
加護を受けたものには領域を開放しているのが特徴である場所(其れでも入れない部屋や廊下は多数存在する)
無論、出入りが可能なのは亜麻色の魔女の加護を受けたものだけであるし、
加護を受けたものも同加護を受けた相手にしか其の情報は洩らさないだろう。

ちなみに過ごしやすさはインターネットカフェを兼ねた豪華客船並だとか。

 

 [26] ワルプルギスの館 ≪わるぷるぎすのやかた≫ [建物名] 【秘】

  生徒会本部。生徒会所有建物。
魔女たちの集まり場。緋色の拠点。
一級生徒たちで言う呼び名は館かワルプルギス。

場所は本校舎一階奥と旧校舎の間辺りが怪しいといわれている。
木造三階建てのクラシックな建物で館と呼ばれているもののさほど大きくはない。
一階三部屋、二階三部屋、三階二部屋で二階、三階は大きなバルコニー付き。
小さな庭園が横にあって其のアーチを潜っていかないと館には着かない。
アーチ横左右には一体ずつのケルビムの石像が置かれている。
一階は応接室、生徒会室、食堂件台所。
二階は会議室と物置。
三階は理事長代理の私室と共有仮眠室。
階段は扉を開けてすぐ右側。
地下室への階段もある。

 

 [25] エンハンス・ウィザードジェム ≪えんはんすうぃざーどじぇむ≫ [アイテム] 【特教】

  ウィザードジェムに記憶された魔力回路を記憶させたまま付与した石を削除させ固定化させたマジック・ジュエル。
源石、オールドジェムとも呼ばれるもので、鐘城学園を卒業させた生徒で学園に残る事を選択したものに配られる魔法の宝石。

強度などは往来の石と同等で無論、所持者しか使用できない。
ディスエイブルでない生徒たちを特別教師にする第一歩の石で才能のある生徒はこの石を手に特別教師への道へと進む。
やがては、魔力回路の精錬を通し、石なくして能力を持つための第一歩ともいえる。
それぞれの石は往来の石に対応した原石とも呼べるものであり、通常は各石担当の一級生徒が認めたものにのみ精錬を許し授ける。
ダイヤモンドは、ブルーダイヤモンド、ルビーは、スタールビー、アズライトは、ラピスラズリ、アンバーは、コーパルアンバー、ジルコンは、バデライトという石に相応。

それぞれ使用されている石は、かつては特別生徒にも配られた事があると言うがその記録は残っていない。

 

 [24] 魔術術式 ≪まじゅつじゅつしき≫ [名称] 【魔】【協】【学】【特教】

  太古より魔術を研究史、実践してきた協会は世界の律たる力、マナから取り出す形式とその変換方法を二十六の形態に分別してきた。
今日でもその形態は守られ世界で起こされるすべての魔術はこれらの内十六種にわけられる。
ディスエイブルを含むすべての魔力回路を持つものは何れかの領域に属する力を行使する。
体系は大きく大まかに分類すれば以下になる。
階位が上になるほどその力を行使する基礎基盤が複雑になりそれらを走らせる(起動させる)為の魔力回路が必要となる。
アイシスの六であるアブジェレーション【防御】、オルタレイズ【変化】、サモニング【召喚】、エンチャントメント【付与】、イリュージョン【幻影】、エボケーション【破壊】の階位第一術式。
ソロモンの五であるクリエーション【創造】、アニマル【動物】、ウェザニング【天候】、ガーディアン【守護者】、コンバット【攻撃】の階位第二術式。
ペンタテウスの四であるアストラル【異界】、エレメンタル【精霊】、プラネット【惑星】、ディビネイション【予言】の階位第三術式。
テトラグラムマの三であるプロテクション【加護】、ヒーリング【治癒】、ネクロマテイック【生命】の階位第四術式。

基本は小源オドや大源マナを魔力回路により体内へ内包し力として変換して使用するのが基本基礎機構となる。世界律の力という全知全能なる万能の力を固定化された魔術基盤となる魔力回路を開く事により術者が命令を送り、詠唱、手工程、儀礼等で予め設定された機能により結果が定められ実行される。それらの命令を送るのに必要な設定言語が魔術言語であり電流としての役割を果たすのが魔力である。魔術師は結果を決定させる基礎となる魔術言語を修得し、よりよく魔力を円滑に操作するために魔力回路を弄る。上で言う基礎基盤はプログラムとも称せられ、複雑なプログラムを設定するにはそれだけの命令言語が必要となり、それらを実行するにはそれだけの設備(魔力回路)が必要になると言うことである。

学園においてダイヤモンドに属した力を持つ生徒、同様な常人を越える身体能力的能力を有する特別教師はいずれも、魔力回路としてコンバット【攻撃】術式を有している事になる。

なお、生まれながらにして特別な術式を回路として持っているものを初源覚醒者と呼ぶ。

 

 [23] 貴族の瞳 ≪きぞくのひとみ≫ [名称] 【魔】【協】

  特異の瞳。最高級の魔眼。魔王の瞳。
最高位の魔眼。緋色の先。
緋色系の瞳の持ち主の魔力が高まるとその色彩が輝きと共に移り変わる様を指す。
その状態はさながら緋を称えた黄金と呼べるような色合いらしい。

協会における魔眼の認定の中で最も凶悪な部類に属するこれらの瞳を持つものは神魔や真祖と呼べる王族の家系だけであると伝えられる。ゆえに貴族の瞳と称せられ悪魔はその色を恐れ、魔術師もまた危険視する。
これらの瞳は瞳そのものに特殊な魔力回路をサイド回路として持ち、独自の魔力回復と魔力を備えていると言われ八大魔術を越える境界系統を有する。
パターンとして、他にも色合いは存在するが共通で基本色は緋色からの変化になる。

緋色を称える深蒼、緋色を含む虹色、緋色を含む深淵の黒などが強力な瞳とされる。

 

 [22] 特別教師 ≪とくべつきょうし≫ [名称] 【秘】

  鐘城の槍。魔女・悪魔憑きの長。
選別されたディスエイブル。
鐘城十聖学園のメイジスター。
階位は、サード、セカンド、ファースト、スペシャリテの四つ。
与えられる力と義務は階位が高くなるほど求められ高くなり、特にファーストの座席は特殊な位置合いとも呼べ学園の顔とも呼べる。
逆に言えば二級以下の教師に関しては学園は生徒を指導し導くための指導者としての力しか求めてはいない。

混沌とした時代の中で学園の生徒の事を第一に考え人である前に教師であると言う前提精神と行動が求められ、教師は生徒を第一と考え時に生徒の為の道となり礎となる。その対価として学園長は力を授け与える。
個々の感情というものは上へ行くほど制御され殺さなくてはならない。
常に高く広い視野を視ていられる事が要求される。
かつては、一級のメイジスターの中だけ、他のメイジスターを束ねるグラン(グラネス)の位を持つ特別教師一級長(グラン/グラネス)とも呼べる席と副長とも呼べるサラン(サラネス)の位が存在した。
他のメイジスターを束ねる役目、他のメイジスターの精神的支えや指針となり道を率先して作るのと引き換えにこの二名だけにはメイジスタッフの代理として特別な魔具と術式を授けると言う。
設立当初の一期のファーストメイジスターの数は七。当時のメイジスターでいまなお席を持っているものは一人も存在しない。

 

 [21] 苗木 ≪なえぎ≫ [名称] 【秘】【協】

  羊。山羊。
目覚めない能力者。魔力回路保持者。
回路不適合者。
学園に所属する一般生徒。

かれらはみな特別生徒同様に魔力回路を持つ。
ただし、特別生徒のように魔力回路の起動がされていない。
中には兆候が垣間見え、常人の中では優れた身体能力を見せるものもいて、学園ではどういう手段なのかそういったかれらを見極め発見しては入学させている。
学園生活中に回路の起動に目覚めた苗木は特別生徒になる。

協会ではかれら魔力回路を持ちながら起動できない人類を回路不適合者と呼び半端者や未熟児と称せられることも多い。
要因について一番の理由で考えられているのが【ディスエイブル】と常人、【ディスエイブル】同士、【ディスエイブル】と悪魔との間に生まれるケース、次いで、災害後の人体の変化の中に生まれた遺伝逆行ケース。

なお、学園設立当初はかれらのことを苗木、羊と呼び、回路の壊れたものを山羊と呼んだ。
しかし、生徒会執行部の崩御と共にその呼び名は消えいまでは苗木という呼び方だけ残った。
三種の呼び名が存在した当時は、苗木の中で選別された生徒たちだけのクラスと級が存在し擬似的な石を使用しその能力を引き出し鍛錬させていた特別クラスが存在した。
その中でも、苗木のまま特別生徒に劣らない特異能力を身につけた生徒を【錬成生徒】と呼び、開花、強化させた力を制御できなくなり山羊と呼ばれた生徒を【獣の木】と呼んだ。前者は特別生徒以上の力を身につけ卒業する生徒もいたが、後者は人知れず学園の中でその命を散らしていった。
学園の何処かにはかれらの魂を眠らせる場所が存在するという。

 

 [20] ディスエイブル ≪でぃすえいぶる≫ [名称] 【協】【魔】

  先天的能力者。
起源覚醒者の模造。律の雫。
災害後に急速に増えた人種であり生まれながらにして魔力回路を持つ人類を指す。
ただし、魔力回路の起動は個人差があり通常の魔術師たちと比べ事故的な経緯で回路が起動するものもいれば生まれつき肉体能力が高く回路が起動しているものもいた。
共通しているのはいずれも魔力回路の限界値がある一定値にされていることである。

また、中には魔術的見解を持たず覚醒するものも多くかれらはその力を使い質の悪いそして厄介なアウトサイダーとなった。

災害後、かれらにいちはやく目を付けたのが各宗教組織である。力の使い方を知らないものたちを先導し力の解釈を教え込ませ目的をもたさせる。そして育成された彼らはそれら宗教組織の力となり結果、その規模を拡大させていく。中には己を頂点とし団体を作り上げるものもいれば、そういった人体改造の成長の過程で回路を弄られ壊れるものや、より強力な段階まで魔力回路を増やしていけるものも存在した。
災害後の今、世界で一握りとはいえかれらの力が多く求められていると共に不幸な事件で命を落しその貴重な命を消していくものも多いのが現実である。

 

 [19] 緋色 ≪ひいろ≫ [名称] 【協】【魔】

  緋色の瞳。
魔を司り統べる色でありまた魔を退ける意味合いを持つ。
忠義を示し食欲や性欲等の生物の本能的思念をもつ幻視の色。

世界や異界に緋色を持つ人種は存在しない。
これに似た色(朱色や苺色等)も同様。
魔界や異界のものが人化の際に彩る赤は黒く濁んだ色になるが、魔界の王族だけは純粋な緋色を持つとされる。
それら王族に力を与えられるものはその魔力に侵され瞳を紅くすると言われる。
なので、魔界において従者の意味合いを純粋に持つ悪魔は緋色ほど鮮やかではないが瞳が赤い場合がある。

協会では魔道を究めたものは会得するマナの律によりこの色を持つとされるがこの道を目指すものは同様にマナを抑える力を得なければ魔力により身を滅ぼすといわれる。
緋色の瞳を持つものの特長として満月の際、その魔力が著しく上昇する。また同様に思念としての二次神経が活性化するため、強い食欲や性欲、破壊衝動や残虐性/被虐性をみせ五感や感覚にも異常をみせる。其れは体内に内包する純粋な魔の魔力の暴走とも取れる。

 

 [18] テレサロッジ ≪てれさろっじ≫ [建物名] 【秘】

  テレサさんの家。温泉郷。
銀の魔女の隠れ家(避難場所)。
学園から転移魔方陣を使用した先の世界にある学園施設。
とりあえず、この人がいれば外的は問題ないと判断されてか他の人員や戦力は一切派遣されていない。
ロッジはひとりで切り盛りしていると言われているが実は謎の屋根裏部屋にはもうひとり住んでいる。
管理人とは旧知の仲でもある銀の魔女が現実逃避としてたまに足を運び部屋を提供してもらっている。
同様に気晴らしの為か緋の姫も我が物のように足を運ぶ。生徒会自体はさる目的の為にその拠点としてよく宿を利用する。

木造二階建て。一階は正面玄関を潜った先のロビー、談話室、食堂、管理人室、台所。ロビーには3mのイエティの燻製(実はゴーレム)が置かれていて地下室への階段も見える。

談話室は大きな暖炉が置かれていて揺り椅子もあれば寛げるようなふさふさの絨毯も敷かれている。談話室には自家製クッキーと紅茶のティーポットは常に置かれていて自由に飲食可能。ロッジ内の照明は蝋燭やランタン。管理人室は廊下奥にあるらしいが其処へ通じる一本廊下は照明もすくなくそこはかとなく暗い。他の部屋もないらしく長い廊下が続いている感じだが途中大きな姿見が壁にかけられていてワームホールにもなっている。

[二階説明]:
一階、管理人室へ通じる一本廊下と逆位置の廊下は広めで照明も明るい。二階へとあがるゆったりした螺旋階段を上れば左右に広がる通路と開けた小さなスペース。ソファーが置かれていてちょっとした休憩にも使え、無論階段下の方も覗ける。左右の廊下は右側が男子用、左側が女子用の部屋になっていて主に学園生徒たちの為に使用される。

[ロッジ正面説明]:
ロッジ正面玄関は階段を上った先にあるので階段横にはオープンテラスのようなバルコニーがある。バルコニーにはテーブルや椅子が置かれているので晴れている日ならば其処で寛ぐ事も可能。ロッジ周辺には露天風呂へと続く小道とスキー場へと続く森への道、森とは逆の方向の平原へと続く道が存在する。また、近くには転移石の置かれた石のストーンサークルが置かれていて学園から現れる場所も帰還する際の場所も此処になる。この場所からロッジを見ると三角屋根の最上部に屋根裏部屋らしき部屋がある窓が見えるのがとても不思議。その窓は何時もカーテンが掛かっているけれど実際には存在し住人もいる。

[食堂説明]:
広めの食堂には大きな暖炉と長い四角いテーブルが置かれている。厨房への入り口も見える。滞在中の食事は此処に用意され、食事は朝、夜の二回が基本でいずれも管理人の手作り。ただし、厨房は立ち入り禁止となっている。食事の種類はパン、スープがメインの西洋料理。一年中全食に自家製のウインナーがつくのはこだわりで、スープは様々なもの、肉料理、魚料理は夕食のみでデザートも日替わり自家製で同じものは続けないのがこだわり。暖炉の上には銀のウィザードローブに着込んだ【銀慧の魔女】の肖像画。窓側の窓上の壁には【銀慧の魔女】のウィザードリィスタッフが同様に飾られている。

 

 [17] 盲目のテレサ ≪もうもくのてれさ≫ [人物名] 【協】【魔】

  スキー場所有者(?)
テレサロッジ管理人。
本名は、テレッサ・メルクリウス・フォン・ヘルモントで通称テレサ。
外見年齢:25歳前後で身長162cmの3サイズが90/60/83。
腰まで届くブロンド髪をカールさせ、後ろに靡かせている。両目を隠すかのように古代ルーン文字の書かれた聖布を頭に巻いている。服装は、ルーン文字の施されたシルクサテン製のパールホワイト色のロングトレーン付きロングドレスに、ロングブーツ、サテンロンググローブ、スレンダーのノースリーブといった特徴ある服装。
 
最終経歴は、元欧州魔術師協会に所属する高位魔術師。
ベルギーの有名なパラケルスス派の医者であったヤン・パプティスタ・フォン・ヘルモント(1579-1644)の血筋で、代々の教えどうり、やはり医者となるが更に、錬金術的、カバラ的研究を推し進めている。キリスト教カバラの集大成、クノール・フォン・ローゼンロートの魔道書『カバラ・デヌダータ』の編纂にも協力として力を貸した経歴があるため、協会所属以前には、他組織に属していたらしくその頃に学園長と知り合ったらしいが、その経歴は、既に抹消済み。数少ない魔術以外の系統に熟知した家系と知識を有している希少な魔術師であるが、実戦に出る事は所属時もほぼ皆無であったという。盲目ながら、探知系魔術の使い手の中では協会内では屈指の力を持つ。大のクッキー好き。魔女のとしての銘は【盲目の魔女】、【瞳の魔女】の二冠。爵位は子爵位(ヴィスカウンテス)。

どういうわけか学園から移動できる秘密世界に存在するロッジの管理人をしている。爵位、銘を考えれば非常に無駄遣いとも呼べる高価な人材使用だがそれだけその世界は学園にとって大事な場所だと言える。

シーズンオフなどは何をしているのかは不明。
たまにお忍びでこっそりと学園にきていることもあるらしい。

 

 [16] アーティファクト ≪あーてぃふぁくと≫ [アイテム] 【特教】【協】【魔】

  力ある工芸品。神々の神器。
レアマジックアイテム。
通常のマジックアイテムと違い内包する魔力の量が極めて高い。
内包力に沿って種別され、強いランクのアーティファクトほど使用する際の対価が大きく替えのきかないものになるらしい。
逆に、使用しなければなんの対価も必要ないため魔術師によってはコレクターも存在し、時に一種のステータスや財産にもなる。

通常、持ち運びができる大きさまでのものを指し、動かせないような大きなものは【アーク】と呼ばれる。
強度は地上のあらゆるものに耐え壊れる事はないがアーティファクト同士の接触で傷つき壊れる事もある。ただし、その際の二次的魔力の爆発は核爆弾ほどの形になるため使用者も含め最悪な状態に為る。
内包された魔力はそれぞれのアーティファクト毎に回復手段が違う。

 

 [15] グリモア ≪ぐりもあ≫ [アイテム] 【特教】【協】【魔】

  魔道書。大魔導書。
生きる書。力ある書。狂気の書。
力ある言葉、異界の秘儀、知られざる世界の神秘が記述されているものを指す。
読む紐解くには契約が必要であり、契約には対価が必要になる。
対価には身体の一部、善心、絆、心の支え、過去、未来等を要求される。
また、記述されている術の行使には精神を消費し狂気と引き換えに強い力を得られる。

中には魔力回路を書き換える術、禁忌な付与的回路などの知識も存在する。
特に、【オールドグリモア】と呼ばれる類は太古の聖霊が宿っていて契約も極めて特殊だと伝えられ、触れるだけで強い影響を被る。

学園旧図書館(現在閉鎖中)にも数冊はそれらは保管されており、かつては学園が認める特別教師数人による編成などでそれらの本の研究、接触実践などが行なわれていた。

 

 [14] 銘 ≪めい≫ [名称] 【協】【魔】

  魔女の銘。
冠る銘。
魔術師として極めた事象を示す真なる言葉。
万能なる律なるマナから力を引き出すための贈り言葉。
魔力ある言霊。
爵位と違い高位魔術師たちの力を示すだけの言葉でありどれだけのマナを操れるかという格付け。
ウィザードが極めた事象の数でありひとつでも冠していれば相当な魔力を持つ。
協会においては一セクションの長をこなしその道を完全に修得したものだけがその銘を冠り第一人者として認定された際に授かる。

現代で言えばノーベル賞のようなものであり賞を獲得すればその後の研究費や生活は生涯安泰になるというような意味合いとも言える。

 

 [13] 生徒会 ≪せいとかい≫ [組織名] 【秘】

  特別一級生徒の住処、常駐場所。
学園の何処かに存在する場所(本校舎一階奥が怪しいとの噂)。
小さな中庭の付属する小さな三階建ての建物らしい。
鐘城学園所属の一級生徒たちが所属する団体であり代表生徒による自発的、自治的な組織。
学園内行事の議決機関を持ち、基本的な事項の承認、予算・決算の議決、生徒会規約の改廃などを行う。
顧問教員は理事長代理として学園長が行う。
かつては生徒総会と執行部の二つに分かれていた(設立当初)が現在執行部は存在しない。

所属する一級生徒はいずれも【色】を称えた魔女たち。
現在の生徒会は二期生であり一期からの継続生徒も存在する。

【色】を受け継いでいるのが【黒】、【蒼】、【銀】
【継続色】が【緋色】
【新色】となって存在しているのが【亜麻色】、【金】、【翡翠】
席を引いた【色】が【純白】、【鐘城】、【銀彗】、【黒燿】
抹消済みなのが【糺紫】、【灼鐐】、【浅葱】
処分済みなのが【葉曄】、【雲影】、【明星】
なお、過去の学園名簿、卒業アルバム等にもこれらの情報は記載されていない。

 

 [12] 魔界  ≪まかい≫  [地域名] 【協】

  王国。
協会が最も警戒し長年、監視を続けてきた異界。
魔王ルシファーの元、その系譜と十二の魔王により支配される最も大きいと呼ばれる異世界。
数ある神々と呼ばれる高位悪魔たちの作り上げるすべての異界に通じるための門が存在し無論地上である現世への門も存在する。
ただし、魔界の本質上ライト属性の悪魔は立ち入る事はできず、その属性の異界へ通じる門は存在しない。
現世への門は災害前よりは多く開かれており悪魔が多く実体化するのもその為だと言われている。

王国の首都、万魔殿にはルシファーの姿はなく、各魔王も含めその行方を捜しているらしい。
そのため、後継者争いが激化しており、王位継承争奪戦も含め直系の三人の姫と三人の王子が現世へ来ている。

 

 [11] メイジスタッフ ≪めいじすたっふ≫ [アイテム] 【特教】

  魔術師の杖、魔女の杖。
特別教師一級に学園長が授けるファースト・メイジスターの証でもある工芸品。
席を担う教師毎に製造するため様々な形態が存在する。
鐘城学園のひとつの象徴として位置するもののひとつ。
学園を代表し、混沌とした時代の中を生きる導師としての意志と誇りを持つもののみ所持が許される鐘城のシンボルとしての意味合いも持つ。

原型は協会のウィザードの地位を持つ高位魔術師たちの持つウィザードリィスタッフとも呼ばれ、その所持能力には幾つかの類似した特長が見られる。
本来のウィザードリィスタッフと同等の力を内に秘めているならば、この杖もまた進化し成長をするのかもしれない。

 

 [10] ウィザードジェム ≪うぃざーどじぇむ≫ [アイテム] 【特教】【協】

  正式名称は、マジック・マテリアル・ジュエル。
通称、石、ジェムとも呼ばれる鐘城学園で特別生徒たちに配られる魔法の宝石。
本来、魔法石とはひとつの魔法を篭めた石でありそれらは一度使用すればその効果と共に消滅する使い捨ての魔術品である。しかし鐘城で配られている石はその内にマナを呼び出させる特別なオドが篭められており、其れは所有者の魔力回路とリンクする事によりマナを呼び出させる召還具のような役割を持つ。各石にはロッドNOが記されていて(内部に書かれているため通常は確認不可)所有者である生徒個人の回路と直結できるよう製造時に調整される。そのため通常の輝石と違い純度の高い宝石が使用されているのも特徴である。また、石には他の石とのリンクもできる回路が付与されている為、基本となる石を所持後、拡張石でその効果等を個別に強度調整できる多重刻印が施されている。
これにより災害後生まれた人類の持つ潜在能力を容易に引き出す事ができ、一定の素質がある者は安易に魔術師となることができる。

石の作成方法等は不明とされているが各魔法石を担当し管理する役割は生徒会役員に委任されている事から彼女らが作成になにかしらの影響を与えているとも噂される。
不可思議な事に現実として、技術的に極めて高度な工芸品であるこれらの石を鐘城学園では入学審査があるとはいえ安易に手渡すことをしている。

但し、学園を卒業するものからは石を回収し、また石の紛失等に関しては厳しい処罰を学規則として敷いている為、これらが外部に渡ることはまずない。最悪の場合には石は遠隔破壊もでき、場合によっては回収に生徒会が動くこともある。

また、石は極めて強い強度を持ち万能属性以外の攻撃では傷ひとつうけない強度を持つ。例え使用者が灰や消し炭になったとしても石だけはその場に残る事となるだろう。

なお、協会ではこれらの石の事をマテリアルジェムと呼び災害前はエンチャントセクションで研究等が行なわれていた。

現在は、基本石5種に拡張石が5つと為っているが製造直後(20年以上前)は他の石も存在し、学園資料としては、基本石9種に拡張石は12という記述が残されている。

 

 [9] 使い魔 ≪つかいま≫  [名称] 【特教】【魔】【協】

  魔術師が使役する分身。
基本的には個人の身体で蓄積できないマナを受け持ったり、なんらかの用事が発生した際に代わりに派遣したりする役割を持つ存在。

学園では2級以上の特別教師が所持を許される。
創造は基本として、主である魔術師の肉体の一部を移植して生み出す為、主に影響があれば使い魔にも影響が生じ逆もしかりである。

猫や犬や鳥などの小動物が選ばれる事が多いが、これは支配するのにかかる魔力を考えるとコストパフォーマンスの面で大抵の魔術師達にとって都合がいい為であり、中には目的に沿った形を優先して創造される場合もある。

学園では特別教師の席を担う際に個人の希望が聞かれ其れを元として学園長が創造する。

構成手順だけで判断すれば、人間を使い魔として使役することも可能ではないが、当然その場合小動物を使役する場合に比べて大量の魔力を消費する。よって並の魔術師にとっては大きな負担となる。使い魔と魔術師の両者はラインと呼ばれる因果線によって結ばれている。通常はこれを介して魔術師の能力が使い魔に付与され結果、五感等の意識共有も可能となる。

 

 [8] 属性 ≪属性≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  力としての属性。
基礎として、「地水火風」の四大元素。
治癒である特別性を示す他元素の影響を受けない「無」。
基礎である四大元素を強くした上位元素と続く。

世界のすべての力は属性によって支配され、悪魔もまた属性による力を使う。
中には複数の属性を融合させた属性も存在する。
最も強い属性が「万能」でありこれは文字通り世界律の魔力の元に近い純粋なマナに近い力であり他属性の影響を「無」以上にうけない純粋な力である。

 

 [7] オド ≪おど≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  魔力回路を持つものが自らの体内で生成する魔力と呼べるもの。
生物の中で生成される物であり、純粋な生命力と言い換えてもいい。
小源とも称されるように、大源とも称されるマナとは量的規模に圧倒的な開きがある。
通常の魔術師は体内に蓄積しているこちらの魔力を魔術起動に用いている。
オドの使用→マナの変換→しかるべき用途別の能力変換(生徒ならば石を使用)→魔法の実現という形が一般的な手順になる。

 

 [6] 悪魔 ≪あくま≫ [名称] 【学】【魔】【協】

  太古からの息づく神々や妖精、精霊、幽霊、天使、獣、生霊、動物等さまざまな架空世界の住民とも呼べるような存在たちを広く意味する。

肉体を持つもの、持たないもの、魂をもつもの、もたないもの等さまざまであり、人の感情などを生命エネルギーとして存在する。
異世界の精神生命体とも呼べ、寿命を持つ人類と違い永遠に近い寿命を持つ存在。
人の感情を力とし、それを蓄積し拡大する事で力を身につけ世界に影響をもたらす存在となる。
高位の次元にまで力を蓄えた存在はそれぞれの世界(神界)を築き上げ力をくれる存在に加護として力を与える。

 

 [5] マナ ≪まな≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  世界に初源から存在する力。
空気のように大気に含まれる特別な力。
大源・素・オースとも称され、その名の通り小源たるオドと密接な関係にあるが、量的な規模が段違い。
無限とも有限とも言われるが協会の調査、予知によると無限ではないらしい。
個体の身体を含め、一度、内包したマナを使い果たせばオド同様回復には時間を必要とする。
これらは例えるならば、魔法という力を起動するのに必要な燃料のような物で、魔術師は己の魔力回路をアンテナにしマナを肉体という器の魔力回路に取りこむ。なので、如何にブーストしたとはいえ、個体の許容量を越えた量を満たしてしまうと元の肉体自体をマナにより喰われるため、器の崩壊、つまりは破却し存在が消滅する。

なので、肉体に取り込めばそれだけですぐに魔術を起動できるというわけではなく、その状態を基礎としてそこから更に違う魔力へと変換する行程を学べなければまったく意味がない。それはただのマナを取り込んだ器、ただ魔力の塊としか呼べない。
通常、これらを魔力という形に変換し、其処からまた使用目的に沿った形態にする事ではじめて其れは世界に力として具現する。

学園では生徒は魔力回路を持つだけの存在なので魔法石を使用して自分の魔力回路に最も適した力を石を通し力として具現化させる。







 

 [4] 爵位 ≪しゃくい≫ [名称] 【協】【魔】

  ウィザード以上の地位を持つ魔術師の階級を示す言葉。
下から、男爵、子爵、伯爵、侯爵、公爵、大公と称され、概ね所有する異界の広さや数により認定される。
実質、力量というより自己意識の高い高位の魔術師たちの喧騒を起こさせないためだけの名称であるが、ひとつのステータスとして重要視する魔術師は多かった

ため、階級提示は有効な規定と言われる。
実際の力は、極めた事象の数により決定され、冠る事象が多いほど強大な魔力を所持している。

なお、王族階級だけは特殊でそれらは別枠として用意された。王族には、大公以下の爵位を束ねるという意味での特別な爵位として、王子、王女、皇子、皇女、皇帝が存在する。
また、王族からの使者として枢機卿の爵位があり王族は所謂信仰対象にもなりうる接触不可侵、攻撃不可侵という力が存在しているのが特徴になる。

 

 [3] 魔術師 ≪まじゅつし≫ [名称] 【特教】【魔】【協】

  国籍・人種・年齢・性別を問わず魔術を学びそれらを実践する魔力ぶ者達の事を示す。
すくなくとも非能力者にはない魔力回路と呼ばれる擬似神経回路を持つもの。
計測できないモノを信じ、操り、学ぶ、現代社会とは相容れない存在。

学園においては、魔女、悪魔憑きと呼ばれる生徒たちを示す言葉でもある。
独学で魔術を実践し、身に付ける事はほぼ不可能。
ただし、先天的に生まれながら能力をもち身につける人種が災害後の現代には存在する。
それらは、【ディスエイブル】と呼ばれるがそれが学園の特別教師たちである。

協会における位では、上から、【マギ】【ウィザード】【メイガス】【アデプト】【メイジ】【キャスター】の六つと【セクト】と呼ばれる特殊な位になる。
【ウィザード】以上の称号のものは異界を保有する事ができ、どの程度の異界を所有しているかにより【爵位】が決定される。
学園での位置づけは、以下になる。
異界所有する各派閥の魔女はウィザード以上、特別教師1級レベルでアデプト、特別教師レベルでメイジ、特別生徒はキャスター。

 

 [2] 協会 ≪きょうかい≫ [組織名] 【特教】【魔】

  初源の学び舎。
魔の尖塔。神知者の集い。
その存在が歴史的に登場したのは西暦950年程。後に暗黒時代と称される時代とされるが実際の年月は不明。
災害後も前も現代に生きる魔術師達の多くが所属する組織であり機関。
主に現界以外の外敵(主に魔界)に対抗する為の監視、調査を主とし、その為の武力、魔術研究機関を独自に持ち魔術犯罪や世界的バランスを崩す力や強すぎる力を持つ個人を抑止する為の独自の法律を敷き活動を行なう。
結果、災害前は一般現実社会で魔術がらみの事件を起こした魔術師は刑を受け事件は隠されるために知れ渡る事はない。ただし、その行為は世間一般である道徳や正義といった観点からではなく、あくまで神秘の漏洩を防ぐというのが第一であると言える。

災害後の現代では生存した魔術師たちによる新体制が敷かれ、世界各地の悪魔と対立しながらも災害の規模調査、災害後の能力者の発掘、そし現世と異界とを繋ぐ門の発見、調査、封印などを行なっている。
新体制時期に大きな内部崩壊を招き、結果、力ある魔術師たちが死去、引退、追放、放出等で立ち去ってしまっているため全盛期ほどの魔術師は所属していない。禁忌書物の大半は各セクション担当の主軸の魔術師が立ち去ったこともあり廃れてる分野もあるものの未だ所持する魔具や魔道書の保有数は随一。
現在は、若い魔術師の育成は廃れ気味であり教育面でもやや退廃気味。

本部はイギリスで、【刻の糺城】≪トキ・レイジョウ≫と呼ばれる欧州セクション。この他にも【ヨトンヘイムの門】、【ガフの学び舎】と呼ばれる二箇所のセクションが存在する。

インド・アジア地域の宗教組織(日本含む)とは相容れず、不可侵。
教会関連、ミトラとは表面上は不可侵を保ってはいるが、水面下では争いもないわけではない。ヴァチカンとは特に仲がよくない。

 

 [1] 魔力回路 ≪まりょくかいろ≫ [魔法用語] 【学】【魔】【協】

  人が魔術師と呼べる素質であり違い。
生命の鍵のひとつ。魔力の糸。
魔法という能力を使用できるものが体内に持つ擬似神経とも呼べるもの。主に生命力を魔力という魔法を行使するための力に変換する路であり、基盤となる大魔術式に繋がる重要な神経路。幽体と物質とを繋げる回路であり世界律に干渉し異能力を使用するための力。
先天的に保有数は決まっているものの現代人よりは古代人の方が多く保有していた。人が科学と共に進化していく中で失ってきたもの。
魔法を使用する最低限の肉体的資格のようなもので、故に魔術師の家系は自分達に手を加える事によって少しでも多くの回路を持つ後継者を誕生させようとあらゆることを尽くすこともある。鐘城学園を例にあげれば、通常、その数は特別生徒で二〜二十程。特別教師三級で二十五程度、二級でメイン三十、サブが十、特別教師一級でメイン四十、サブがふたつ、それぞれが二十程度。
サブ回路を持つことにより他属性の魔力も引用しやすくまた切り替えがきく。

擬似的にメイン回路を作り出す事もできるが大抵の場合身体に強い影響をもたらす。
基本、魔力回路は使用する際に自然体で使用しているためそれを制御したりすることはできない。ただし、スイッチは精神的な物であり内容は人それぞれになる。この回路が多いほど世界律の力を引き出せるために強力な魔法(力)を起こす事ができるがそもそも人間には個体的に限界量が決まっている。なので魔術師の家系や協会の人間はそれを意図的に増やすために回路自体に細工を行なう。其れがブースター回路などの補助回路である。
回路自体が失われたり壊れる事もあり、其処に支障が起きれば魔力を引き出すことは不可能になるし、最悪通常の身体神経にも影響がでる。

稀に特殊な回路を持つ逸材が存在するが十中八九協会に拉致され連れてゆかれる。

一度、壊れたり支障が起きた回路を治すことは禁忌として協会でも其れを教えることはないし事実其れを知る魔術師も極めてまれと言える。魔術師として回路は生命の源であり魂に近い存在とされる。ゆえにセフィロト同様に其れに触れはしても支障のある其れを直すことは通常不可能であると共に、其の一般的な手段を行え実践できるものが極めて少ないために教義としては確立していない。つまりは、其れができる銘のある魔女を集めている学園が異常だともいえる要因のひとつにもなる。

なお、学園の生徒は苗木の生徒もまた潜在的には回路を持っていて、其れは一般教師もしかりである。特別教師は先天的に魔力回路を持つ人種であり、その理由は様々な事が推測されるが災害後に能力者として生まれた人種は協会では【ディスエイブル】と呼ぶ。事実として知られているのは、それらが急速に増えだしたのは災害後ということだけである。